よく、女性から男性に対して「清潔感がある人が好き」と語られることがある。ただ男性陣は「結局イケメンかどうかだろ!」と、諦めモードになりがち。だが、人気美容師の手にかかれば、ウイークポイントもなんとかなるかも? 劇的イメチェンを果たしたぽっちゃり男性たちを例に、「清潔感とはなんぞや?」に迫る。
【ビフォーアフター】「これが清潔感か!」「顔小さくなってね?」、ぽっちゃり男性が驚きの激変■ぽっちゃりめの男性、「清潔感」で顔の大きさが変わって見える?
男性たちを劇的に変貌させるのは、3000人の顧客を抱えるフリーランス美容師・カンタさん(@ka.n_wl)。道行く人に声をかけて、カッコよくイメチェンさせる「渋谷でイメチェンさせる人」として、YouTubeやTikTokなどで動画を配信している。
1人目は、愛知県から上京してきた会社員。輪郭が四角めで少しばかりぽっちゃりして見え、悪い印象ではないが垢抜けない雰囲気だ。カンタさんは本人の要望を踏まえながらも、より良く見せる髪型を提案。「顔の面積を大きく見せないためには、まずは清潔感を重視します」とのこと。
「清潔感とは何か?」を聞いたところ、「美容師として思うのは…やはりきれいめなイメージ。おでこを出してスッキリさせたり、前髪を下ろすスタイルなら目にかからないくらいの長さを意識します。重ためよりは軽め、またフレッシュさを出すようにしていますね」との回答。また、「顔のウイークポイントを髪型でフォローすることで、けっこう印象は変ります」と語る。
「弱点を隠すというか、錯覚を起こすんです。たとえば、目が離れている場合は顔の面積が大きく見えやすくなります。でも、前髪をおろしたり、目にギリギリかかるかどうかくらいの長さにすると、意外に気にならなくなることも。また、目が一重、まぶたが重い場合は、長め・重ためのマッシュがオススメ。流行りのセンターパートでも、少し髪が目にかかるように下ろす。こうすることによって、目の細さが目立たず、目力が出るんです。人間は見えない部分は想像するらしいのですが、見える部分から想像できる“一番いい形”に補正する。マスク補正と同じです」
実際に施術を受けたこの男性も、カット後は清潔感たっぷりでシュッとした印象に。顔の幅は狭く見えるようになり、まるでダイエットした後のようだ。本人も、「今までの自分になかった感じになれてよかった!」と感激した様子。動画へのコメントでも「すごいな、職人だわ〜」といった賞賛の声があふれていた。
続いては、秋葉原のゲーセンで出会った男性。髪が伸びきった髪その男性は、以前に切ったのは3〜4ヵ月前。いつも1000円カットで済ませ、髪型には無頓着だったそう。カットのイメージを聞いても、「短めでバッサリしてもらえれば」と簡潔なものだった。
そんな男性を男らしく爽やかなアップバングのスタイルに仕上げたカンタさん。その変身ぶりには、「別人級イケメン」「完璧なイメチェン」「あか抜けましたね」など感嘆の声が寄せられた。整形級テクニックのなせる技というわけだが、施術後に行ったインタビューでカンタさんは、「カッコイイことに自分で気づいていない人だった。本当にもったいないと思った」と語った。
「顔立ちがとても良い方なのに、髪型はそのカッコよさがまったく生かされていませんでした。ただ、この男性のように髪が硬くてクセ毛で、毛量も多い場合、スタイルが作りづらいのは事実。短時間で簡単にカットが済ませられる理髪店を利用すると、改善されにくいんですね。本人も満足を得られる髪型にはならず、『こんなものか』と諦めてしまっている人が多い印象です。自分に合った美容師を見つけて、髪質や悩みを相談するのが一番ですね」
「清潔感」や「垢抜け」と言っても、具体的になにをどうすればいいのかわからない人も多いだろう。もちろん、顔の輪郭やパーツは整形でもしなければ大きくは変らない。だが、髪型を工夫するだけで、“錯覚”だとしてもより良く見えるのであれば、挑戦しない手はないのではないだろうか。とはいえ、それはどの美容室・理容室でも叶えられるわけではないという。
「安価だったり、技術が洗練されていないようなところだと、やはり差は出てきてしまうと思います。もちろん形にはできますが、マニュアルどおりに切るだけになってしまうと、その人をより良く見せる髪型にするのは難しい。一度だけでもそうした技術を持ち、寄り添ってくれる美容室に行ってみる価値はあると思います」。