1月23日、ソニーが2025年2月での録画用Blu-rayディスク(BDディスク)の生産終了を発表した。家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」では、同社の2024年のBDディスク市場における販売数量シェアは30.0%。メーカー別では2位に位置していた。
その他の画像はこちら BDディスク市場は縮小が続いている。地上波放送番組の求心力低下や動画配信サービスの台頭などによって録画需要が落ち込んだことが大きな要因だ。22年の総販売枚数を「100」とした販売枚数指数は、23年が94.7、24年は88.2と市場規模は年を追うごとに小さくなっていた。
ソニーは24年7月時点でBDディスクの段階的な生産終了を発表していたが、その時期が25年2月に決まった形だ。23年2月にはパナソニックがBDディスクの生産を終了しており、大手メーカーの撤退が続く。
現在、市場のトップシェアは、台湾のCMC Magnetics傘下であるVerbatim Japan。24年は31.2%のシェアで初めて首位を獲得した。今後、市場はVerbatim Japanと、現状2割以上のシェアを持つマクセルによる二強体制となる。
また、BDディスクの録画・再生機であるBlu-rayレコーダー(BDレコーダー)市場も苦境に立たされている。24年の市場規模は、22年と比較して4割減。現状、パナソニック、シャープ、TVS REGZA、ソニーの4メーカーが大勢を占める。このまま市場が縮小していけば、BDレコーダーにおいても、メーカーの撤退が起きる可能性が高い。
今回のソニーの発表では、BDディスクに加え、録音用ミニディスク、記録用MDデータ、ミニDVカセット 全モデルの生産終了も合わせてアナウンスされた。いずれも終了時期は25年2月を予定している。(BCN総研・筧采斗)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースです。