先週行われた日経新春杯と同じ中距離のGII戦。日経新春杯がハンデ戦だったのに対して、こちらは、強い馬が有利な別定重量戦。天皇賞(春)や大阪杯などを狙う馬たちにとっての始動戦となる。
中山競馬場芝2200mは直線入り口からスタートして外回りコースを使用する。過去10年間の連対馬で言えば、前走で重賞競走を使ってきた馬が[9-9-8-76]。例外は皐月賞・3着、日本ダービー・6着、菊花賞・5着という実績を持ちながら3勝クラス特別を勝ち上がって挑んだ18年のダンビュライト(1着)と、アルゼンチン共和国杯・5着、ディセンバーS・2着から挑んだ16年スーパームーン(2着)のみだ。
◎レーベンスティールはセントライト記念、オールカマーの優勝馬で、中山競馬場芝2200mは2戦2勝。折り合いに不安を残す馬だけに前走の天皇賞(秋)は外枠を引いたことで競馬がしにくかったことに加えて、半マイル通過47.9秒、前半1000m59.9秒のスローペースは厳しかった。この馬自身も推定33.2秒の末脚で追い込んだが、勝ち馬から0.5秒差8着まで詰め寄るのが精一杯だった。5歳になったとはいえ、今回で12戦目。まだ得意の舞台で見直したい。
〇ダノンデサイルは昨年のダービー馬。菊花賞は道中でポジションを下げざるを得ないような形になってしまったのが痛かった。前走の有馬記念は上手くスローペースで逃げたが、最後は瞬発力に屈した。中山競馬場は約1年前の京成杯で初の重賞タイトルを記録した競馬場。500kgを超える大型馬で、大きなストライドで走る馬なので外回りコースはむしろ向いていると判断した。戸崎圭太騎手の手綱さばきにも注目したい。
▲コスモキュランダは弥生賞に勝って皐月賞・2着。セントライト記念はのちに菊花賞を勝つアーバンシックの2着だったが、ここまで中山競馬場では[1-4-0-1]。未勝利時代に休み明けで挑んだ1戦以外は連対を外していない。追加登録料を払って挑んだ菊花賞は距離に泣き、前走は58kgを背負って勝ちに行った分、最後が甘くなった。実績のある距離コースで見直したい。
△ビザンチンドリームはきさらぎ賞優勝馬。春二冠は不本意なレースを続けたが、昨秋は神戸新聞杯6着、菊花賞はメンバー最速の末脚で2着馬からハナ+クビ+クビ差の5着だった。距離が延びれば延びるほど良いのは間違いないだろうが、成長力を感じさせる内容だ。ここを飛躍の1戦にしたい。
あとはオクトーバーSに勝って中山金杯・3着の△ボーンディスウェイとチャレンジC・2着△ディープモンスター。そして脚部不安により長期休養から復帰して2戦目となる△ボルドグフーシュ。菊花賞・2着、有馬記念・2着の実績は無視できない。