伊豆大島(東京都大島町)で飲食店アルバイト高瀬静香さん(37)の遺体を損壊したなどとして、交際相手で畳店経営、柳瀬宗達容疑者(45)が逮捕された事件で、柳瀬容疑者が高瀬さんについて「自殺した」と供述していることが25日、捜査関係者への取材で分かった。
ただ、高瀬さんは同容疑者宅に滞在後、友人らとの沖縄旅行を予定しており、警視庁捜査1課は供述に矛盾がないか、慎重に調べている。
捜査関係者によると、柳瀬容疑者は高瀬さん死亡の経緯について「自宅にいたが気付いたら自殺していた」と説明した。
「怖くなり、遺体を畳を保管する倉庫の近くの空き地に運んで、のこぎりなどで解体した」「空き地で燃やした。その後、袋に入れて海に捨てた」などとも話しているという。
高瀬さんは昨年9月9日、フェリーで伊豆大島に入り、その後同容疑者宅を訪れたとされる。
静岡県下田市の職場には「伊豆大島の彼氏のところに行った後、友達と沖縄旅行に行く」と話し、休暇を取得。沖縄県内のホテルを予約していたほか、行方不明になる直前の同11日早朝にも翌日に大島を出発するフェリーのチケットを購入していた。その後、高瀬さんの足取りは分かっておらず、12日のフェリーにも乗っていなかった。
柳瀬容疑者は妻子がいるにもかかわらず2020年ごろから高瀬さんと交際し、トラブルになるなどしていた。同課は、同容疑者宅や関係先を家宅捜索するなどし、供述の裏付けを慎重に進めている。