(左から)川瀬良子、馬場正教授
◆ラズベリーの“国産化”を目指して
東京農業大学でラズベリーの国産化を目指して研究を続けている馬場教授。というのも、日本国内に出回っている生のラズベリーのほとんどは、アメリカ産かメキシコ産の輸入品だそうで、日本でもおいしい品種は作れるものの“輸送時に実が潰れてしまう”という難点があり、国産の生ラズベリーはほとんど出回っていないそうです。
では、輸入するほうが輸送距離は長いにもかかわらず、なぜ実が潰れないのかというと、「遠い日本まで運べるような品種をアメリカの会社が作っていて、日本に輸出しているんです」と説明します。
これに川瀬が「では、その品種を日本で育成すればいいのではないですか?」と質問すると、馬場教授は「品種というのは、作った人が(同じ品種を)他人も作って良いかどうかを選べる権利を持っています。しかし(日本が輸入している)ラズベリーを生産している会社が自社以外での生産許可をだしてくれないので、日本では作れないのが現状です」と解説します。
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また、馬場教授は「(輸送の問題で)消費者側に届けられない食べ物って、実はラズベリー以外にもいろいろあります。ただ、ラズベリーを市場に出荷できるようになれば“他の食べ物も全部出荷できるようになる”と思っているので、これにチャレンジしたい」と野望を語り、「とにかくラズベリーのおいしさをみんなと分かち合いたい。(研究の成果が実って)みんなにとって、ラズベリーがもっと身近な物になればすごくうれしい」と力を込めます。
◆カットフルーツの“寿命”を延ばす研究を進める理由
そんな馬場教授は、カットフルーツの寿命を延ばす研究も進めています。果物をあまり食べないという人に聞いたアンケートでは、理由として「(食べるときに)皮を剥くのが面倒」「ごみが出てしまう」の2つが多くを占めていたそう。これを克服したのが、カットフルーツといえます。
また、1人が1日に食べる果物の量の目安として200グラムが推奨されていますが、「現在、特に20〜50代は200グラムの半分も食べられていないというのが実態です。“健康を維持する”という意味でも、果物が果たしている役割はすごく大きいと思うので、野菜とともにもっと消費量を上げていきたい」と声を大にします。
ちなみに、現在、市場に出回っているカットフルーツの消費期限は“カット加工をしてから4日間”が限界とされているそう。
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1月28日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2025年2月5日(水) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:あぐりずむ
放送日時:毎週月曜〜木曜 15:50〜16:00
パーソナリティ:川瀬良子
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/agrizm/
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