8年前、神奈川県平塚市の保育園で当時1歳の園児死亡　元保育士の無罪確定　横浜地検が控訴断念

8年前、神奈川県平塚市の保育園で、当時1歳の園児に暴行して死亡させた罪に問われた元保育士の女性の裁判について、一審の無罪判決に対し、横浜地検は控訴を断念しました。これで女性の無罪が確定しました。

この裁判は、元保育士の女性（49）が2017年4月、平塚市内の保育園で1歳の柳田彩花ちゃんの頭を硬いものに複数回、叩きつけて頭蓋骨骨折に伴うくも膜下出血で死亡させた罪に問われていたものです。

女性は2021年に逮捕・起訴され、去年11月から裁判が行われていました。

横浜地裁は、今月16日の判決で検察側の証人として出廷した医師らの証言を採用せず、「頭蓋骨骨折やくも膜下出血は認められるものの、これが死因とは認められず、それらは彩花ちゃんの死の12時間以上前にできた可能性が否定できない」「検察側は、けがをしたのが彩花ちゃんと被告人だけが同じ部屋にいた時間帯と主張するが、それを確定できない以上、被告人が暴行の犯人であるとして有罪とする根拠はない」として無罪を言い渡していました。

検察側は、判決後に「判決内容を精査し、適切に対応したい」とコメントしていましたが、きのうまでに控訴を断念したと明らかにし、これで女性の無罪が確定しました。

横浜地検は「検討の結果、控訴しないこととした」とコメントしています。