フィギュアスケート男子の冬季オリンピック(五輪)2連覇王者で、プロ転向3季目の羽生結弦さん(30)が31日、公式X(旧ツイッター)を更新し、ディック・バトンさんの逝去を悼んだ。1948年サンモリッツと52年オスロの両五輪で金メダルを獲得し、米ニューヨーク州で30日に95歳で亡くなった先駆者に向けて、米国協会のポストを引用する形で、英文で追悼のメッセージを送った。羽生さんの冬季五輪2連覇は、バトンさん以来66年ぶりの快挙だった。
「I’ll never forget how happy I could be in this same world.」
「Never forget your words, personality, and“Figure skating”you left behind.」
「R.I.P」
「Praying with my soul.」
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(同じ世界にいられて、どれほど幸せだったのでしょうか。私は決して忘れません)
(あなたが残してくれた言葉、人柄、そして『フィギュアスケート』というものを決して忘れません)
(安らかにお眠りください)
(魂を込めて祈ります)
バトンさんは、世界殿堂入りも果たしている米国を代表するスケーター。世界初のダブルアクセル(2回転半)や3回転ジャンプ(ループ)成功を誇る。ハーバード大に在学中、本名のリチャード・バトンで2連覇を遂げた五輪のほか、世界選手権も48年から5連覇した。現役引退後は解説者として活躍し、広く世に知られた伝説だった。
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羽生さんがバトンさん以来、半世紀以上ぶりの五輪V2を達成する前には、日刊スポーツを通じてエールを送っていた。
17年6月、本紙が米ニューヨークの自宅でインタビューした際に「五輪をエンジョイして。リラックスして、楽しんで」と直筆でメッセージをしたためた。
その文面は透明な額に入れて本人に手渡され、当時はそのまま部屋に飾ってあったという。
バトンさんは「ユヅル・ハニュウは、本当に素晴らしい才能を持っている」とたたえ「演技に、いのちを吹き込め」「いくら点数で測ろうが、勝つのは人をひきつける演技だ」「エンジョイさえすれば勝てる」と自身以来の2連覇を信じ、達成後はSNSで「美しい振り付けと音楽。すさまじいシアターだった」「ゴージャス」と祝福していた。
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