【カーリング日本選手権】ロコ・ソラーレ、北海道銀行、中部電力らがしのぎを削るAブロックの最有力候補は?

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2025年02月01日 07:10  webスポルティーバ

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カーリング日本選手権展望(2)

 日本カーリング選手権大会 横浜2025が2月2日から神奈川県横浜市の横浜BUNTAIで開幕する。

 女子1次予選リーグのAブロックは、ワールドツアーランキング日本勢最上位のロコ・ソラーレ、昨年準優勝の北海道銀行、優勝経験のある中部電力、激戦区・北海道を勝ち抜いた札幌国際大学、西日本代表のチーム大阪の5チームがしのぎを削る。

 そのなかで今季の強化という点では、北海道銀行が充実している。

 北海道ツアーのアルゴグラフィックスカップで、ロコ・ソラーレを決勝で破って北海道ツアー初優勝を飾ると、カナダ渡航後も3勝を挙げる。特にアルバータ州レッドディアでの大会では、厳しい戦いを強いられながらクオリファイ(プレーオフ進出)を決め、フォルティウス、中部電力、ロコ・ソラーレと国内のライバル相手に3連勝して優勝した。

 チームとしては過去最長の3カ月を超えるカナダ遠征をこなすなか、念願のグランドスラムにも出場。アリーナアイスに苦しみながらも、1月のマスターズではクオリファイを遂げている。

 今季ツアーで4勝というのは、日本勢最多。国内のライバルに競り勝ち、アリーナアイスの経験も積めたことは大きなプラス要素だ。

 中島未琴と山本冴のフロントエンドは安定感を増し、ハウスをサードの仁平美来に任せることで、フォースの田畑百葉のショットからは迷いがなくなった印象を受ける。強化ポイントであり、かねてから取り組んできたトップウェイトも精度が上がってきた。ドロー系でも、中島、山本、田畑のスイープ陣の能力を最大限に引き出すチームショットの決定率が向上。どのポジションもこなせる伊藤彩未がコーチボックスに座っているのも好材料だ。

「チーム全員が悔しさを忘れずにシーズンを過ごし、チームショットを決めるためにトレーニングしています」とは、カナダ渡航中の田畑のコメントだ。

 昨年の日本選手権では初めてファイナルに進んだが、ラストロックで涙を流した。その悔しさを、同じ舞台でチームショットを決めて晴らす――それが、今季最大のモチベーションだ。

 初戦からロコ・ソラーレとの対戦となるが、今季ツアーでは勝ち越している相手だ。アイスの読みで相手を上回り、白星スタートができれば一気に頂点も......北海道銀行には、見る者にそう思わせる強さが備わってきた。

 その北海道銀行と2戦目で戦うのが、こちらも優勝候補の一角である中部電力だ。

 ただ、中部電力は2019年大会の優勝以来、5シーズン優勝から遠ざかっている。2022年にはカナダ・ブリティッシュコロンビア州プリンスジョージで行なわれた世界選手権に日本代表として出場する機会に恵まれたが、クオリファイ目前にして複数選手が新型コロナウイルスに罹患するなどしてラウンドロビン(予選リーグ)で敗退。どこか波に乗れない、消化不良のシーズンを長らく過ごしてきた。

 今季も開幕戦に選んだ稚内みどりチャレンジカップこそ優勝したが、その1勝止まり。北海道銀行と並んで日本勢最多タイの15大会に出場して11大会でクオリファイを記録しているものの、そこから突き抜けた結果を残せていない。

 それでも、フォースを務める北澤育恵のフィニッシュ能力は国内屈指。12月のミックスダブルス日本選手権では、テイクでもドローでも高難度のショットを連発し、3位に食い込んだ。

「いいゲームができていたので、横浜での日本選手権にうまくつなげていきたい」とは、ミックスダブルスを終えた際の北澤の談話だ。その北澤のショットまでにリードの鈴木みのりが好セットアップを見せ、昨季加入してエース・スイーパーの地位を固めた江並杏実がキーショットを運び、国内随一の"ラッキーガール"であるサード・中嶋星奈のショットでチャンスメイクできれば、念願の五輪出場への道は途切れないだろう。

 開幕カードで札幌国際大と対戦するが、上位進出のためには、まずは古豪の貫禄を見せる白星スタートは必須だ。ロコ・ソラーレとの対戦は、2月5日の1次予選リーグ最終戦。ここが序盤の山場となる。

 2次予選リーグに駒を進めるのは上位3チーム。1次予選リーグからV候補がぶつかり合う――。

(つづく)

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