【カーリング日本選手権】連覇を狙うSC軽井沢クラブと復権を期すフォルティウスが中心のBブロックも激戦必至

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2025年02月01日 07:20  webスポルティーバ

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カーリング日本選手権展望(3)

 日本カーリング選手権大会 横浜2025。女子の1次予選リーグBブロックは、前回大会で初優勝を果たしたSC軽井沢クラブと、2021年大会王者のフォルティウス(当時は北海道銀行として出場)の2チームが軸となって展開されそうだ。

 昨季の終盤、SC軽井沢クラブは日本代表として世界選手権にも挑んだが、大会序盤からアリーナアイスに対応できずに11位という結果に終わった。しかし今季、日本代表として11月のパンコンチネンタル選手権に出場し、韓国、中国、アメリカといった世界の中堅国との試合を含め、開幕6連勝。アリーナアイスへの対応、大会の入り方という課題を見事に克服して見せ、チームとしてひとつ殻を破った印象だ。

 また、世界選手権後、「難しいショットを(フォースの上野美優に)残してしまった」と悔やんでいた上野結生が、昨年の日本選手権で傑出したパフォーマンスを見せた姉・上野美の決定力を生かすため、今季途中から金井亜翠香とポジションチェンジ。金井→西室淳子→上野結→上野美の新布陣で今季ツアー2勝を飾り、結果も伴ってきた。

 金井はもともと、ドローを得意とする選手だ。彼女が作った足場から、上野美までショットがつながれば、昨年同様"上野無双"の大会となる可能性は大いにある。

 一方、母となった吉村紗也香がアイスに戻ってきたフォルティウスは、開幕戦に選んだ稚内みどりチャレンジカップでいきなりファイナルに進むと、続くアドヴィックスカップではロコ・ソラーレ、中部電力に勝利して今季初優勝。あらためて、吉村の存在感を見せつけた。

 昨年末のグランドスラム「ナショナル」では、クオリファイを記録。帰国してそのまま出場した軽井沢国際でも優勝し、好調を維持している。

 それに伴い、主戦である小野寺佳歩が11月のパンコンチネンタル選手権に日本代表(SC軽井沢クラブ)のフィフスとして招聘された際には、小林未奈が高いパフォーマンスでその穴を埋めてみせた。チームの底上げに成功しつつ、世界を見据えての戦いも消化できている。

 チームの浮沈のカギを握る吉村は、「負けたら終わり、(どの試合も)落とせない、というところでの勝利にこだわっていきたい」と、今季の抱負を語っている。そして、大会前には「勝ちきる、ということが最優先」と言いきった。

 1月中旬のグランドスラムを欠場したのも、コンディションを優先し、日本選手権で勝ちきることにフォーカスした決断だろう。横浜に万全の状態で乗り込んでいる。

 Bブロックで2次予選リーグに進む3つ目の椅子を争うのは、東北ブロック代表のフィロシーク青森、関東ブロック代表の東京都協会、中部ブロック代表のチーム御代田。なかでもフィロシーク青森は、2023年大会でロコ・ソラーレや北海道銀行にラウンドロビン(総当たり予選)で土をつけるといった爆発力を見せて、4位に入賞した実績がある。ハマれば怖いチームだ。

 特にSC軽井沢クラブは、開幕初日の2月2日はスタンバイ(試合なし)で翌3日に、すでに1試合を消化したフィロシーク青森との初戦を迎えることになる。アイスリーディング(アイスを読むこと)を進めながら勝ち星を得る、というタスクが課されることになった。

 SC軽井沢クラブとフォルティウスの対戦は、2月5日の1次予選リーグ最終戦だ。2次予選リーグでは同ブロックから進出したチーム同士の対戦は行なわれず、1次リーグの成績が持ち越されるため、プレーオフまで見据えると非常に重要な一戦となる。

 SC軽井沢クラブの連覇達成なるか。フォルティウスが復権を果たすか。それまでの道程も含めて見逃せない。

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