寝るだけでは疲れは取れない…「7つの休養タイプ」で仕事と健康が上向く方法とは

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2025年02月01日 08:08  TBS NEWS DIG

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休んでも疲れが取れない…。日本人の約8割が慢性的に疲労を感じているなか、「7つのタイプの休養」を組み合わせて、仕事の効率アップと健康につなげるには?また「疲労感」が取れても「疲労」が残るわけは?研究の専門家が解説します。

【画像でみる】活力を上げる7つの休養モデル

スイーツやドリンクで疲労感を「マスキング」せず、「攻めの休養」を

寝ることだけが休養ではない――。多くの人が“睡眠一本足打法”の落とし穴にはまっている、と疲労研究の第一人者である医学博士の片野秀樹さんは指摘します。

「適切な睡眠を一定時間取るのは大切です。ただ例えば1か月間寝てばかりだと、筋力が半分に落ちるので、ずっと寝ていることは決していいことではない。それ以外の休養もぜひ取っていただきたいです」

片野さんは、「疲労」と「疲労感」を混同していることも問題だとして、両者の違いを次のように説明します。「疲労は過度の肉体的・精神的活動で活動能力が低下している状態のことで、疲労感はその状態で感じる不快感のことです」

「私たち人間は脳が発達したので、疲労感だけを“マスキング”できるんです」そして、甘いものや栄養ドリンクの摂取などで疲労感をごまかして活動を続けると、疲労が蓄積し健康を損なう恐れがあると警告します。
では、どのように休養すればいいのでしょうか。片野さんは積極的に休みを取りに行く「攻めの休養」が重要だとして、3つのグループに大別できる7つの休養タイプを提唱しています。

まずは生理的休養に分類される3タイプ。「休息タイプ」は体を安静にすること。「運動タイプ」は散歩や体操など軽い運動で血行の循環を促進すること。「栄養タイプ」は食事を抑えめにしたり、冷たい飲み物を控えて白湯などを飲んだりして、消化器官を休めることです。

心理的休養にも3タイプあり、「親交タイプ」は家族や近しい他者と会話をしたり、森林浴などで自然と交わったり、動物と触れ合ったりすること。「娯楽タイプ」は映画やゲームなど、好きなことに程よく没頭すること、「造形創造タイプ」は日曜大工や料理など何かを作って、ストレスから自分を切り離すことを指します。

社会的休養である「転換タイプ」は、旅行や机の整理、模様替え、また服を着替えたり、オフィスの違う席に座ったりすることなど、体の「皮膚の外」の環境を変えることだといいます。

休養タイプの組み合わせ方と「オフファースト」という発想

「複数の休養タイプを組み合わせることが効果的です」と片野さん。例えば、公園を散歩しながら友人と会話を楽しむことで、運動、親交、転換の3つの休養タイプを同時に取り入れることができます。

疲労を良しとする日本の「お疲れさま」文化を変えるには、「オフファースト」の発想が重要だと片野さんは言います。「仕事が終わってから次の日の朝までの時間を、いかに有効に使って休養するかを考えましょう」と提案します。

そのためには、休養をネガティブにとらえるのではなく、次の活動のためのポジティブなものと考える必要があります。

自分に合った休養法を見つけ、オフの時間を大切にする。それが、仕事の効率を上げ、健康的な生活を送るための鍵となるでしょう。「お疲れさま」ではなく、「よく休んでね」と言える社会を目指したいものです。

このニュースに関するつぶやき

  • 寒冷疲労もあると思う。>過度の肉体的・精神的活動 寝ても寝ても、夜中に目が覚めて寝た気がしない場合。
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