ファミリーマートの公式アプリ「ファミペイ」の電子マネー「ファミペイ」は、1月15日から新たに「モバイルSuica」へのチャージに対応し、「公式アプリの電子マネー」に収まらない決済サービスに進化を続けている。さすがに、「ファミリマート以外の店舗での支払い」「請求書払い」から「モバイルSuicaへのチャージ」「バーチャルカードの発行・翌月払い(あと払い)」までそろえるファミペイは異色だが、ポイントカードや会員向けサービスと一体化した電子マネーは、今やスーパーやカフェチェーンなどでおなじみだ。そこで今回は、首都圏に店舗を展開するスーパー「サミット」「ヤオコー」「ベルク」「ライフ」の独自電子マネーを比較してみた。
その他の画像はこちら
ポイントカードや公式アプリと一体化した電子マネーは、
今やスーパーやカフェチェーンなどでおなじみだ
●「便利さ」は銀行チャージ対応の「ヤオコーPay」が一歩リード
サミット/サミット電子マネー(アプリ・カード)
サミットは、現金でチャージ可能な電子マネー機能付きポイントカード「サミットカード」の導入時に、スマートフォン(スマホ)向け公式アプリ「サミットアプリ」に電子マネー機能を追加した。チャージ方法は店頭の専用チャージ機、レジ、店内サービスカウンターの3通りで、チャージは1000円単位、残高有効期限は5年。サミットの電子マネーで支払うと、ポイント倍率アップセール時、現金と同じ倍率でポイントがたまるので(ポイント付与率は税別200円につき1ポイント)、他のキャッシュレス決済サービスと比較してよりお得だ。
「サミットアプリ」の電子マネー対応は2023年6月から。
当初は一部店舗のみだったが現在は全店舗で使える
ヤオコー/ヤオコーPay(カード・アプリ)
ヤオコーは、ヤオコー公式アプリの新機能として、2023年3月にハウスプリペイド機能「ヤオコーPay」を開始した。支払い時のポイント進呈とは別に、チャージ金額に応じて200円につき1ポイントが進呈される。対象年齢は16歳以上。チャージは1000円単位、チャージ上限は10万円(1回あたり4万9000円)、残高有効期限は最終利用(チャージ含む)から5年。
当初、チャージ方法は現金のみ(店内チャージ機またはレジ)だったが、現在は、ヤオコーアプリ限定でBank Payを通じて銀行口座からのチャージも可能。支払い時に「ヤオコーPay」を選ぶだけで決済がすばやく完了するので、せっかちなヤオコー愛用者には特におすすめだ。
銀行口座からのチャージにも対応し、
便利でお得な「ヤオコーPay」
ベルク/ベルクペイ(カード)
ベルクは、現金からチャージ可能な電子マネー機能付きポイントカード「ベルクペイカード」を全面的に導入し、現在、ベルク全店舗においてベルクペイで支払いが可能だ(新業態「クルベ」は除く)。チャージ方法は店頭の専用チャージ機、レジの2通りだが、「1回1万円チャージごとに100円分の残高付与」の特典はチャージ専用機のみとなる。チャージ上限は10万円、残高有効期限は5年。
当初は一部店舗のみだったが、
現在はベルク全店舗で使える(ベルク公式サイトより)
ベルクペイで支払った場合は、現金払いと同じポイント付与倍率(税別100円につき1ポイント)となり、キャッシュレス決済の手軽さと現金払いのお得さの両方を得られる。なお、カードのみとなり、アプリでは利用できない。
ベルクペイで支払うと、
現金払いと同じポイント還元率となる
ライフ/LaCuCa(カード・アプリ)
ライフは、16歳以上を対象に現金からチャージ可能な電子マネー機能付きポイントカード「電子マネー機能付きポイントカード LaCuCa」を提供しており、LaCuCaで支払った場合は、LaCuCa電子マネーポイントとして税別300円につき1ポイントがたまる。カードとは別に「モバイルLaCuCa」も提供している。使用可能店舗はライフ各店、セントラルスクエア各店、ビオラル各店。
チャージ方法は店頭の専用チャージ機、レジの2通り。チャージ上限は4万5000円、残高有効期限は5年。
「LaCuCa電子マネー」はアプリだけでも利用可能。
対象日にチャージすると100円分のLaCuCa電子マネーが
もらえるキャンペーンも実施中だ
今回取り上げたスーパーはいずれも「現金決済オンリー」のスーパーではなく、クレジットカードなど他のキャッシュレス決済サービスに対応しているため、店舗独自の電子マネーをあえて使うメリットを感じない人もいるかもしれない。とはいえ、ポイント還元や決済スピードといったメリットもあるので、各スーパーの愛用者は利用を検討してはいかがだろうか。