ハンデ戦というのが妙だが、過去10年間で、このレースから高松宮記念へ直行した馬が5勝をあげており、見逃せない重要な1戦だ。舞台となる京都競馬場芝1200mコースは内回りを使用するワンターンコース。スタートしてすぐに上り坂が待ち受けるためハイペースにはなりにくく、最後の直線はほぼ平坦。ある程度の先行力は欲しいコース設定だ。
◎カピリナは南総S優勝馬。デビュー戦はダート1800m戦だったが、距離を短縮させ、さらに芝コースを使われるようになって躍進。前走はスタートで躓く不利がありながらもテンの2ハロンが22.1秒という猛ラップを楽にリカバリーして、最後は抑える余裕さえ見せた。秋の開幕週だったことを考慮しても1分7秒1は優秀で、同じ日に行われたラピスラズリSよりも速い。初の重賞挑戦だが、不安よりも楽しみの方が大きい。
〇メイショウソラフネはタンザナイトS優勝馬。その1戦を含めて京都競馬場芝1200mは【1-2-0-1】。武器であるスピードを後半にも使えるのが強み。昨年10月のオパールSはビッグシーザーからクビ差2着で、前々走のタンザナイトSではソンシを寄せ付けなかった。58kgを背負い、外枠を引いた前走に目をつぶり、相性の良いコースで見直したい。
▲クファシルは醍醐S優勝馬。3歳時はやや不完全燃焼のような競馬を続けてしまったが、昨年は芝1200m戦ばかり4回走って【3-1-0-0】。しっかりと脚をためて末脚に転化する競馬が板についてきたようだ。もともとは新馬戦で強い競馬をして、シンザン記念で1番人気に支持された素質馬。前走、前々走は58kgを背負ってダッシュひと息だったが、55kgなら。
△ソンシは淀短距離S優勝馬。前々走のタンザナイトSは初の1200m戦。それでも折り合いを重視しているうちに位置取りが悪くなってしまったが、最後の脚はさすがと思わせるものだった。前走でしっかりこの距離に対応しており、当然圏内だ。北九州記念、葵Sに勝っている快足△ピューロマジックと先行力を武器に堅実にキャリアアップしている△ペアポルックス。それと、1200m戦に適性を見せている△ウインカーネリアン。59kgでもそのスピードと粘着力は侮れない。