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熊本県御船町の洋画家、故・田中憲一氏(1926〜94年)のアトリエで、熊本地震(2016年4月)のため下敷きとなり損傷した作品が専門家やボランティアらの手で修復された。2月4〜16日、県立美術館分館(熊本市中央区)で報告展を開く。「熊本地震 田中憲一の画を救う会」が主催。入場無料。
田中氏は震度6を観測した御船町出身。作品を保管していた同町のアトリエや住宅が全壊した。作品を地域住民らが取り出し、同県出身で絵画保存修復家の岩井希久子さんらの専門家やボランティアが「田中憲一作品レスキュープロジェクト」としてこれまで修復・保存を進めてきた。
地震の発生から間もなく9年となるのを機に、修復した油彩作品18点などを展示してプロジェクトの進捗(しんちょく)を報告する。
各地で頻発する自然災害に対して、芸術分野の観点からどのような取り組みができるのか。熊本でのロールモデルとして紹介する狙いもある。
月曜休館。関連して8日午後6時から、シンポジウム「御船の美術品レスキュープロジェクトから学ぶもの」を県民交流館パレア(熊本市中央区)で開催する。岩井さんや多摩美術大の椹木野衣教授らが登壇する予定。【山口桂子】
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