関税、「しっぺ返し」の恐れ=米国民、物価高に不満根強く―トランプ米政権

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2025年02月02日 21:01  時事通信社

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時事通信社

 【ワシントン、ニューヨーク時事】トランプ米政権によるメキシコ、カナダ、中国という主要貿易相手国への関税発動は物価を押し上げ、インフレを再燃させる恐れがある。米国民の間で物価高への不満は根強く、向こう見ずな関税は「しっぺ返し」となりかねない。

 1月31日に発表された昨年12月の個人消費支出(PCE)物価指数は前年同月比2.6%上昇。伸びは3カ月連続で拡大した。インフレ率は2022年半ばのピークから低下してきたが、このところは足踏み状態が続く。

 物価高はなお、米国民にとって大きな懸念要因だ。調査会社ユーガブが1月末に行った世論調査では、「最重要問題」として「インフレと物価」を挙げた割合は23%と、最も高かった。一方、トランプ大統領が高関税の理由の一つとした「移民」は11%だった。主要貿易国に対する関税引き上げは、物価上昇を招きかねない。

 トランプ氏はまた、原油などエネルギー製品にも関税を課すと表明した。日系証券筋は「原油が上がれば自動車燃料、光熱費など、あらゆる物価を押し上げる」と懸念を示す。

 シカゴ連邦準備銀行のグールズビー総裁は米テレビに対し、「一度限りの関税引き上げで、報復がなく、(高関税が)続かなければ、インフレ率の上昇は一時的だ」と語った。しかし、カナダとメキシコは対抗措置の実施を発表しており、影響は尾を引きそうだ。 

このニュースに関するつぶやき

  • もしかしたらトランプは内戦を起こさせようとしているのかも知れないな。意図は分からないけど。
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