セリエA第23節が2日に行われ、ローマとナポリが対戦した。
今シーズンより指揮を執るアントニオ・コンテ監督の下、ここまでの22試合を17勝2分3敗という成績で終えて首位を走っているナポリ。連覇を狙うインテルが暫定「3」ポイント差に迫っているが、直近はリーグ戦7連勝中と波に乗り、2年ぶりのスクデット獲得への期待も高まっている。一方、今シーズン2度の指揮官交代に踏み切ったローマは、勝ち点「30」の9位に低迷。しかし、昨年11月より指揮を執る“修理屋”ことクラウディオ・ラニエリ監督の下、直近6試合を4勝2分で終えるなど、徐々に復調の兆しが見えている。名門同士による一戦はどちらに軍配が上がるだろうか。
序盤はナポリが主導権を握り、マッテオ・ポリターノとダヴィド・ネレスの両翼や最前列のロメル・ルカクにボールを集めてチャンスをうかがう展開が続く。16分にはスコット・マクトミネイの粘り強い守備からルカクへボールが渡り、ドリブルからフィニッシュに持ち込んだが、シュートは精度を欠いて枠の右へ外れた。一方のローマはカウンターを軸としつつ、時間の経過とともに敵陣ゴールに迫るシーンを増やしていく。
試合の均衡が破れたのは29分、フアン・ジェズスがボックス内左のスペースへ絶妙な浮き玉パスを送ると、抜け出したレオナルド・スピナッツォーラが飛び出したGKの頭上を抜くループシュートでネットを揺らす。古巣対戦となったスピナッツォーラのゴールでナポリが先制に成功した。対するローマは45+1分に決定機。エヴァン・エンディカが斜め後方からのクロスに頭で合わせたが、枠を捉えたヘディングシュートはGKアレックス・メレトの好セーブに阻まれた。前半はこのまま0−1で終了する。
なかなか反撃の糸口を掴めないローマは56分、レアンドロ・パレデスとアレクシス・サレマーカーズを投入し、状況の打開を図る。ローマがボールを保持する時間を増やすなか、ナポリは機を見たプレスでボールを奪い、速攻から相手ゴールに迫っていく。71分にはボックス右外でFKを獲得し、ポリターノ
のクロスのこぼれ球を拾ったルカクが至近距離から押し込みにかかったが、最後はデヴェイヌ・レンチが体を張って守り追加点を許さなかった。
ローマは最終盤にかけてナポリを押し込み、パレデスが強烈なミドルシュートや直接FKでゴールを脅かすなどいくつかチャンスを作るが、試合を振り出しに戻すまでには至らない。このまま試合終了かと思われた90+2分、ボックス内右へ抜け出したサレマーカーズの柔らかいクロスにファーサイドのアンヘリーニョが合わせ、ローマが試合を振り出しに戻した。
試合はこのまま1−1で終了し、ナポリは8連勝を逃した。次節は9日に行われ、ローマはアウェイでヴェネツィアと、ナポリはホームでウディネーゼと対戦する。
【スコア】
ローマ 1−1 ナポリ
【得点者】
0−1 29分 レオナルド・スピナッツォーラ(ナポリ)
1−1 90+2分 アンヘリーニョ(ローマ)