東京女子医科大学の新校舎建設工事をめぐり、元理事長が大学に損害を与えたとして背任の疑いで逮捕された事件で、警視庁は元理事長が別の病棟建設工事でも損害を与えていたとして再逮捕しました。
捜査関係者によりますと、東京女子医大の元理事長・岩本絹子容疑者(78)は、2020年3月から2021年9月までの間、東京・足立区の新病棟建設工事をめぐり、建築士の男性(68)に「コンサル料」として正当な給料を超える額を支払い、大学におよそ1億7000万円の損害を与えた疑いがもたれています。
このうち5000万円が建築士から側近の女性(52)に手渡されていて、これが岩本容疑者にキックバック=還流されていたとみられるということです。
岩本容疑者は先月、新宿区の新校舎の建設工事をめぐって、今回と同じ建築士に対し、業務実態がないにもかかわらず、現金およそ1億2000万円を支払い、大学に損害を与えたとして逮捕されていました。
警視庁は、この建築士と側近の女性についても任意で捜査を進めています。
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警視庁はこれまでの家宅捜索で、岩本容疑者の自宅などから、▼金塊およそ2億円相当と、▼現金およそ2億円、総額4億円相当を押収していて、岩本容疑者をめぐる金の流れを詳しく調べています。