大谷翔平「消防署訪問」は〇〇の予兆? 生涯「二刀流」継続へ最適解は

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2025年02月03日 17:44  ベースボールキング

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ベースボールキング

ロスの消防署を訪問した大谷翔平 (C)Kyodo News
 今月1日、日本のプロ野球は12球団が一斉にキャンプイン。開幕に向けて、沖縄県と宮崎県で練習をスタートさせた。

 一方のメジャーリーグは、まず今月10日前後にバッテリー(投手と捕手)がキャンプインし、約5日遅れて野手陣が合流するという流れだ。

 気になる大谷翔平(ドジャース)の始動は、球団から発表はないが、おそらく野手陣とともに合流することになりそう。オフの期間は様々な慈善活動にも力を入れ、先週には地元ロサンゼルスの消防署を訪問し、署員を激励。ロス近郊で発生した山火事の復旧活動に尽力した隊員らに流暢な英語で話しかける場面もあった。

 そんな中、トミー・ジョン手術と脱臼からの完全復活を目指す大谷の起用について、コメントしたのがデーブ・ロバーツ監督だ。ファン感謝イベントに出席した同監督は、大谷について開幕時は打者に専念させ、投手としては5月ごろの復帰を示唆。肘の状態次第だが、早ければ日本のゴールデンウイーク中にも投手・大谷の姿を見られるだろう。

 また、キャンプインを前に日本のメディアでも盛んに報じたのが大谷の今季成績予測である。統計システムなどを用いて、算出されるものだが、打者としては、打率2割台後半、35〜45本塁打としているところが多い。当然ではあるが、二刀流での起用が見込まれるため打者としての成績はやや下降することが予想されている。

 一方で投手としては、20試合前後の登板で8〜10勝という予測が目立つ。仮に5月上旬に復帰すれば、やや登板間隔を空けながらも、2年前のパフォーマンスを発揮できるという想定だろう。

 ただ大谷も年齢的にはすでに30代に突入。ドジャースとの契約期間が切れる39歳を前に選手としての下り坂を迎える時期でもある。

 すでに2度のトミー・ジョン手術を受けた大谷だが、もし3度目となると二刀流断念の懸念も生じてしまうだろう。そこで浮上するのがリリーフへの転向案である。

 エンゼルス時代も先発でマウンドに登る場合、登板日の翌日は休養というケースがあった。先発なら投げる日は分かっているため、調整をしやすい側面はあるが、“肩は消耗品”という観点に立てば、ケガのリスクは増大することはあっても軽減されることはない。

 逆にリリーフ投手なら、登板に向けた調整が難しくなる懸念はあるが、イニング数を圧倒的に抑えることができる。つまり肩肘への負担がかなり軽減できるというわけだ。

 投手としての寿命を延ばすなら、早ければ2〜3年後には、遅くても5年後にはリリーフに回るべきではないか。ただ、救援となると肩を作るためにブルペンに入る必要があり、自身の打順の巡りによっては、たとえセーブが付く場面でも敢えて登板を見送るのも選択肢の一つ。あくまでも優先するのは打者・大谷で、ここぞという場面、かつ1イニング限定が条件となるだろう。

 レギュラーシーズンでは30〜35試合に登板するイメージだ。ただし、ポストシーズンに入れば、投手・大谷の比重を上げてもいいかもしれない。

 今後、ドジャースはほぼ毎年のようにワールドチャンピオンの本命扱いを受けることになるだろう。ある年は投手・大谷が最終回を締め胴上げ投手に、ある年は打者・大谷がサヨナラ弾を放ち世界一に……。二刀流を継続する限り、そんな夢物語も叶えてくれそうだ。消防署への訪問は“火消し役”大谷誕生の予兆となるかもしれない。

文=八木遊(やぎ・ゆう)

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