オプテージは2月3日、MVNOサービスのmineoで、月間データ容量が50GBの料金プランを新たに用意するなどのアップデート内容を発表した。コンシューマ事業推進本部 モバイル事業戦略部長の松田守弘氏が登壇し、発表内容や現況を語った。記事内の金額は全て税込み。
発表内容は大きく2つ。1つは基本データ容量で選ぶプラン「マイピタ」に50GBコース(月額2948円)を新設したこと。もう1つは最大通信速度で選ぶプラン「マイそく」のプレミアム(月額2200円)の最大通信速度をアップデートしたことだ。
●50GBコース新設の背景に「データ利用量の増加」も、「他社の30GB化の影響を大きく受けていない」
これまでマイピタでは、月額1298円で1GB、月額1518円で5GB、月額1958円で10GB、月額2178円で20GBの4つのコースを用意していたが、3月13日から50GBのコースがを新設し、合計5つのコースを選べるようになる。
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松田氏は「50GB新設の背景」に消費者のデータ利用量が増加していることを挙げる。総務省が公開している「我が国の移動通信トラヒックの現状」によれば、20代を中心に大容量プランの契約が増加しており、「データ使用量は2018年からの6年間で約5GBから約12GBと、実に2倍以上に増加している」と松田氏は紹介する。
オプテージがマクロミルに委託した調査では、20代の約3人に1人が30GBを超える料金プランを契約していることが分かった。「その他の年代でも依然として5GBまでの低容量の契約を選択される方が多い状況ではあるが、30GBを超える大容量の契約を選択している人が一定数いらっしゃり、確実に存在感が増している状況」(松田氏)
さらに、松田氏はエリクソンの「モバイルモビリティレポート2024年11月版」を引用し、「2020年には月間9GBだったところが、2024年〜2025年にはおよそ20GBと倍増しており、5年後の2030年には40GBとさらに倍増する、と想定されている」と述べた。
「この新コース(50GBコース)を加えることにより、マイピタは1GBから50GBまでの5コースのラインアップとなり、ちょっと未来の当たり前までカバーする」(松田氏)という。50GBでできることの例は、「動画視聴なら100時間程度、音楽ストリーミングなら800時間程度、SNSなら50時間程度」(松田氏)となっている。
通信容量の大容量化はmineoに限ったことではない。2024年、ドコモがahamoのデータ容量を30GBに増やしたことを皮切りに、競合他社が料金プランの見直しや値下げに踏み切る動きが加速した。業界では「第二のahamoショック」と表現される。
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KDDIはUQ mobileの「コミコミプラン」を「コミコミプラン+」に改定し、データ容量を特典込みで33GBに増量。残るソフトバンクもY!mobileとLINEMOで料金改定を実施した。MVNOでは日本通信が「合理的30GBプラン」のデータ容量を30GBから50GBに増量し、「合理的50GBプラン」として月額2178円で提供している。
松田氏は「50GBの大容量コースを新設するだけではmineoではない」として、「50GBコース限定でmineoならではの3つのオプションサービスを無料で利用できる」ことを紹介した。具体的には、通信速度1.5Mbpsでデータ通信が使い放題になる「パケット放題Plus」、無期限で余ったパケットをためられる「パスケット」、毎日夜間(22時半〜7時半)に通信速度やデータ容量の制限なく使い放題となる「夜間フリー」の3つのオプションサービスを無料で利用できる。
一方、松田氏は「MNO(大手キャリア)による30GB化の影響は大きく受けていない」との見解を示す。これは「既存の20GBのコースでも、パケット放題Plusや夜間フリーを活用すれば、実質的に20GBを超えるような容量を使える」ためだという。「MNP転出による大きな影響を受けていない」のは、こうした「mineoらしさ」が寄与したのだろう。
・→mineo、月額2948円で50GBのプランを追加 1.5Mbps使い放題/夜間使い放題のオプション込み
●データ無制限プランも高速に 具体的には何ができるようになる?
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マイそくのプレミアムについては、最大通信速度を向上させ、「データ無制限プランをもっと速く快適に」利用できるようにした。具体的には、通常時の最大通信速度を3Mbpsから5Mbps、昼時間帯の最大通信速度を32kbpsから200kbpsに大きく引き上げる。「5Mbpsなら720〜1080pの動画視聴の他、アプリやOSのダウンロードが可能で、200kbpsならアプリ通話やスマホ決済が可能」(松田氏)とする。
マイそくのプレミアムの月額料金を据え置いた点にも注目で、松田氏は「音声通話付きでも月額2200円で、お得感が増した料金となっている」と紹介した。
●端末値引きなどの「2025春のマイネオ割」を実施
オプテージは、「2025春のマイネオ割」と題したキャンペーンを、いくつか実施する。進学や進級、就職など、生活環境が変わる春のタイミングに合わせて、料金プランや端末を割り引いて、mineoを契約してもらう狙いだ。内容や実施期間はキャンペーンによって異なる。
まず、デュアルタイプのマイピタで50GBコースに新規加入か、同コースのシングルタイプからデュアルタイプに変更した人を対象に、月額料金を最大6カ月間1188円割り引く「マイピタ50GB 最大6カ月間1,760円キャンペーン」を実施する。
マイそく プレミアム(デュアル/シングルのタイプ)に新規加入か、マイそく プレミアムのシングルタイプからデュアルタイプに変更した人を対象に、月額料金を最大6カ月間1210円割り引く「マイそくプレミアム 最大6カ月間990円キャンペーン」も実施する。
さらに、マイピタデュアルタイプ(音声通話付き)の1GB/5GB/10GB/20GBコースの月額基本料金が最大6カ月間990円になる「マイピタ1〜20GB 最大6カ月間990円キャンペーン」も実施。こちらは「期間中に最もお得な20GBコースを契約し、実際に利用する容量を確かめた上で、キャンペーン終了後に少ない容量を選ぶ」(松田氏)のに活用できそうだ。
2025春のマイネオ割では、毎月合計440円分(最大10分)までの国内通話を月額料金110円で利用可能な「10分通話パック」を最大6カ月間無料で利用できる「10分通話パック 最大6カ月間無料キャンペーン」、MNP転入でデュアルタイプを契約し、対象端末を一括払いで購入した場合に端末価格を割り引く「端末大特価セール」も実施する。
端末大特価セールでは、ミッドレンジモデルの「motorola edge 40 neo」が定価4万9896円のところ3万30円引きの1万9866円、「Xperia 10 VI」が定価6万8640円のところ2万350円引きの4万8290円、「AQUOS sense9」が定価6万4416円のところ1万9470円引きの4万4946円、「Redmi Note 13 Pro+ 5G」が定価5万5400円のところ2万405円引きの3万5035円となる。
各キャンペーンの実施期間は、マイピタ50GB 最大6カ月間1,760円キャンペーン、マイそくプレミアム 最大6カ月間990円キャンペーンが3月13日〜6月3日、マイピタ1〜20GB 最大6カ月間990円キャンペーン、10分通話パック 最大6カ月間無料キャンペーンが2月4日〜6月3日、端末大特価セールは2月4日〜3月31日だ。
2024年6月でサービスの開始から10周年を迎えたmineo。松田氏によると、「総契約回線数は2024年12月時点で133万回線を突破」した。マイピタは約89万回線、マイそくは約16万回線となっている。今後は「やっぱり、mineoがいい。」のスローガンに基づき、ファンとの共創により独自のサービスを創り上げていくことで、長く愛されるサービスを目指したいとしている。
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