子どもの癇癪は、大人の想像を超えるタイミングで突然起こることがあります。多くの親御さんは子どもが突然泣き出したり怒りだすと戸惑ってしまい、どんな対応をすればいいか分からなくなるでしょう。そんな中、X(旧Twitter)で漫画を投稿しているるしこさんの癇癪を起こす子どもへの冷静な対応を描いた『5歳児と忘れ物』には、育児中の読者から絶賛の声が寄せられています。
【漫画】忘れ物に大ショック…号泣する息子にどうする? 「5歳児と忘れ物」全編を読む
ある日、幼稚園からご機嫌で帰ってきた息子は、上履きを幼稚園に忘れてしまったことに気づき、「もうだめだ…だいしっぱいだ…」「めっちゃわるいことした!!」と号泣してしまいました。そこにるしこさんが登場し、まずは息子がどうしてほしいと思っているか率直に聞き、落ち着いたら話せるように優しく話しかけるのでした。
次に息子の気持ちをいくつかの選択肢の中から選んでもらい、なぜ泣いてしまったのか言語化を手伝います。そして「怒られるかもしれないと思うと怖い」と答えた息子に対し「いけないことでも危ないことでもないから怒らない」と順序立てて説明するのでした。
この投稿に「るしこさんの受け止め方素敵。子供が泣くとなんで泣いてるのってパニックになるから見習いたい」「うちの子もパニックっぽくなってることが見受けられるのでタメになります!」といった声が寄せられました。また、泣いていたのに最後にはゲームの話になったことについて「うちの子も突然話がすり替わることがあります」「この世の終わりなぐらい泣いてるのに、落ち着いたら話聞いてないこと多くて、モヤモヤする」などのコメントもありました。そこで当時の息子とのやり取りについて、作者のるしこさんに話を伺いました。
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−今回の投稿と似たようなエピソードがあればぜひ聞かせてください。
寝坊した日には「もう世界の終わりだ…」みたいに落ち込むことがあります。でも10分あれば準備できる!と応援しながら着替えてもらいます。私自身、朝が苦手なので気持ちはすごくわかるんですよね。時間を見た瞬間に「もう全部どうでもいいか…」って思っちゃうことがあるので(笑)。
−イライラせず冷静に話を聞いてあげられるコツなどありますか?
実は私もイライラしますし、怒らないのは無理だと思っています(笑)。でもイライラの原因を考えると、子どもそのものではなく「話が通じない」とか「どうしたらいいの?」という自分の中の不安や怒りが多いんです。それに気づくだけでも少し変わるかなと思っています。
あとは自分が冷静でないと感じたときは物理的に息子と距離を置いたり、自分の気持ちを振り返る時間を持つようにしています。親の発言や態度は特に幼少期の子どもに大きな影響を与えるので、慎重すぎるくらいでいいのかなと思っています。
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息子は少しのミスで必要以上に自責してしまうタイプで、特に5歳になってからそれが顕著になってきました。なので、まず感情を言語化するお手伝いをしています。「ママはこう思っているけど、どう伝えたらわかりやすい?」と聞くこともありますね。一方的に親が話すと耳に入らないし反抗したくなるものだと思うので、一緒に考える姿勢を大事にしています。
−印象に残っているコメントはありますか?
「同じ5歳の男の子を育てています」というコメントをいただき、うちだけじゃないんだ…!と心強く感じました。5歳って本当に難しいですよね。感情の言語化がまだできないし、こちらの話もあまり聞いていない。説教っぽくなるとすぐに生返事になるので、日々試行錯誤しています。
(海川 まこと/漫画収集家)
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