相模原市南区のマンションで昨年2月、両親を殺害したなどとして殺人と窃盗の罪に問われた長男(16)の裁判員裁判の初公判が4日、横浜地裁(吉井隆平裁判長)であった。長男は父親殺害は認めたが、母親については「『殺してくれ』と頼まれた」と述べ、起訴内容を一部否認した。判決は20日。
検察側は冒頭陳述で、長男は事件当日、コンビニで万引き後、警察署に迎えに来た父と帰宅。交際相手に会いに行くのを阻止されたため父親を殺害し、警察に通報しようとした母親も殺害したと述べた。母親からの依頼はなく、誤認もしていないとした。
弁護側は、母親殺害については嘱託殺人罪が成立すると主張。両親からの虐待や、不適切な養育環境で育ったことが事件の背景にあると訴えた。