無罪の二審破棄、実刑確定へ=長野中3死亡ひき逃げ―救護義務違反を認定・最高裁

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2025年02月07日 15:31  時事通信社

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時事通信社

最高裁=東京都千代田区
 長野県佐久市で2015年、中学3年の和田樹生さん=当時(15)=を乗用車ではねて死亡させる事故を起こした際、直ちに救護しなかった道交法違反(ひき逃げなど)の罪に問われた池田忠正被告(52)の上告審判決が7日、最高裁第2小法廷であった。岡村和美裁判長は無罪とした二審判決を破棄し、一審の実刑判決を支持した。

 救護義務違反を認め、懲役6月とした一審長野地裁判決が確定する。裁判官4人全員一致の意見。

 判決によると、事故は15年3月に発生。被告は事故当時、飲酒運転をしていた。事故後に被害者を捜した一方、酒の臭いを消すため、コンビニで口臭防止用品を購入して服用。その後、倒れていた和田さんが見つかり、人工呼吸をするなどした。

 岡村裁判長は事故時の救護義務を尽くしたと言うためには、「直ちに車両を停止し、現場の状況に応じて負傷者の救護など必要な措置を臨機に講じることを要する」と指摘。被告は救護とは無関係の買い物のためコンビニを訪れており、義務に違反したと認定した。

 その上で、二審判決は法令の解釈適用を誤ったとし、破棄しなければ「著しく正義に反する」と結論付けた。

 二審東京高裁は、被告が口臭防止用品を購入し、服用するのにかかった時間は1分余りで、移動距離も50メートル程度だったとして、救護義務違反を否定していた。

 事故を巡り、被告は自動車運転処罰法違反(過失運転致死)罪でも起訴され、禁錮3年、執行猶予5年の有罪判決が確定している。 

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