【フィギュア】「うたまさ」吉田唄菜・森田真沙也組が首位発進 五輪「団体メダル」に期待

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2025年02月12日 04:45  日刊スポーツ

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RDに臨んだ吉田唄菜、森田真沙也組(撮影・竹本穂乃加)

<ハルビン冬季アジア大会>◇第5日◇11日◇中国・ハルビン◇フィギュアスケートアイスダンス・リズムダンス(RD)ほか



【ハルビン(中国)=竹本穂乃加】昨年末の全日本選手権を制した「うたまさ」こと吉田唄菜(21)、森田真沙也(21)組(木下アカデミー)が、首位発進した。


自己ベストまで0・06点差の68・88点。26年ミラノ・コルティナ五輪で団体戦メダルの鍵を握る同種目で、活躍を予感させる演技となった。田中梓沙、西山真瑚組(オリエンタルバイオ)は63・21点の3位。フリーダンス(FD)は12日に行われる。


   ◇   ◇   ◇


トップバッターの吉田、森田組が、極寒のハルビンを自分たちの色に染めた。スピード感抜群で、吉田のレトロな水玉スカートが揺れる。得点は、ISU公認大会での自己最高に迫る68・88点。大舞台の世界選手権につながる演技で首位に立って、吉田は「たくさんのお客さんの中で滑れて、踊りやすくて楽しかった」と笑った。


昨年末の全日本選手権覇者。初優勝から約1カ月半でのテーマは安定感だった。レベル獲得のため、ステップのターンが明確になるよう振り付けも変更。手応えは十分で、森田にも「安定感に注意して練習してきて、そこがちゃんと出せた」。レベルを確認するまでもなく、完成度が高まった感覚を口にした。


結成2季目ながら、26年ミラノ・コルティナ五輪へ期待がかかる。22年北京五輪代表で、全日本で5度優勝するなど日本アイスダンス界をけん引してきた小松原美里、尊組が昨春解散し、引退。世代交代が起きた中、日本スケート連盟は26年ミラノ・コルティナ五輪へ、22年北京五輪で定めた「金を含む複数メダル」に「団体メダル」を追加。新目標の達成にはアイスダンスが鍵を握り、「うたまさ」らの躍動が必須となる。


吉田の言葉にも覚悟が漂う。「国際大会での立ち位置を確認して、世界選手権でもっと良い順位を狙えるように」。昨年11月のNHK杯以来約2カ月半ぶりの国際大会で海外勢と競演。「国際試合でも確実に70点を超える」という目標を再確認した二人は、ハルビンから4大陸選手権、世界選手権へとつなげていく。


○…「あずしん」の田中は、公認大会での自己ベスト更新にも反省の念が募った。「すごく悔いの残るRDだった」とツイズルでのミスを悔やんだ。今季は肋骨(ろっこつ)痛に苦しめられたが、昨年末の全日本選手権後は納得のいく練習ができるように。今大会後には4大陸選手権が控え、カップル結成後初の連戦に挑むが「学べる機会。力を出し切れるように頑張りたい」と巻き返しを誓った。


◆五輪団体戦形式 14年ソチ大会から始まった種目。男女シングル、ペア、アイスダンス4種目中3種目以上の出場枠を持つ国と地域で、ISUの各種目ランキング合計上位10カ国が参加。予選でショートプログラム(SP)などを演じ、1位から10位まで10〜1点が与えられ、4種目合計の上位5チームがフリーの決勝に進出。予選と決勝の合計得点で順位が決まる。同点の場合は種目ごとの内容などを比較。フリーでは2種目まで選手交代が可能。


◆ミラノ・コルティナ五輪アイスダンス代表選考 3枠が最大で、3月の世界選手権(米ボストン)で枠が決まる。選考基準は今後になるが、慣例的には、年末の全日本選手権の最上位組が最優先。それ以外は全日本終了時点の世界ランキング最上位組などの条件から総合的に判断されている。

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