荷物はできるだけ少ないほうがいい。かといって、手ぶらで出掛けると出先で荷物が増えたときに困る。筆者は両手に何かを持つと、ほとんどのケースでどちらかを落とす、もしくはどこかに置き忘れてしまう。電車の網棚に置けば、二分の一の確率で置き忘れる。
そんなうっかりを防ぎつつ、手ぶらで行動したいというニーズを満たすのが「ひろゆきの超合理的パラシュートウエストポーチBOOK 〜まだ普通のカバン使ってるんですか?」(以下、パラシュートウエストポーチ)だ。こちらを購入したので、実機ならぬ実製品をレビューする。
●「超合理的」のポイントは?
パラシュートウエストポーチは、ひろゆきこと西村博之氏が監修した製品だ。「ウエストポーチを20年使い続けた」という西村氏は、自身がウエストポーチに求める機能を詰め込んでいる。
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その1つがパラシュート素材を採用することによって、8kgの重さに耐えられる耐久性と約150gという軽さを実現したことだ。このパラシュート素材は、ポリエステルやナイロンなどの合繊繊維を生産する丸井織物製だ。同社と西村氏は共同でアパレルメーカー「made in Japan」(石川県鹿島郡)も設立している。
増えてしまった荷物に対応する拡張用ファスナーを底部に設けているところもポイントだ。ポーチ部の公称サイズは約42.5(幅)×19.5(高さ)cmで、底のマチ幅は5.5cmだが拡張時は15.5cmにもなり、その場合の容量は10リットルとなる。これは小ぶりのバックパックと同じぐらいの容量だ。
小銭やカードなどを入れておくのにぴったりなメイン気室にある2つの内ポケットにファスナーを設けていることも、西村氏がこだわった「超合理的」ポイントだという。有名人が監修したにもかかわらず、税込みで3960円という低価格なところも合理的だと感じた。
では、その実力もチェックしていこう。
●数字だけでは分からない実用性の高さ
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Amazon.co.jpで購入したパラシュートウエストポーチは、「BOOK」であり、本の「付録」という扱いだ。付録がメインの本(?)にありがちなパッケージに収められている。
パラシュートウエストポーチを取り出し、説明書のようなものが入っているのかと、箱の中を確認したが、何も入っていなかった。
こちらが、箱から取り出したパラシュートウエストポーチだ。一見、何の変哲もないウエストポーチのようだが、生地がとても薄いというのが第一印象だ。
西村氏のX(旧Twitter)アイコンのタグが配置されているところにこだわりを感じた。
実際に底のマチを広げてみると、想定より大きいという印象だ。
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肌に触れる側にはクッション性のあるメッシュ生地が採用されており、硬いものを入れたときでもゴツゴツしないように、また夏場でもムレを抑えたいという意図が感じられた。
メイン気室には小さめのジッパー付きポケットを2つ内蔵している。ポケットティッシュなどを入れたいところだが、ここには小銭やカード類を入れることを想定しているようだ。深さがあるので、ボールペンなどの長いものやポケットティシューを入れておくこともできる。
底部の外側には拡張用のジッパーがある。容量が10Lになるので、ちょっとした買い物にも対応しそうだ。
●どれだけのモノが入る?
「これ1つでどこへでも行きますよ」ということなので、「もしかしてポータブルゲーミングPCとペットボトル飲料を持ち歩けるのでは?」と思い、愛用のポータブルゲーミングPC(AYANEO SLIDE)と500mlのペットボトルを入れたところ、まだ余裕があった。
ならば、仕事ができるようにキーボード(HHKB Professional HYBRID Type-S)も入れてみたところ、こちらも問題なく収納できた。
耐荷重8kgとのことだが、満載にすると人間の方が耐えられないだろう。このセットだけで2kg超だ。ウエストに装着して、近くの公園まで散歩してみた。
ウエストポーチの幅約43cmとベルトの長さ約101cmで、合計144cmのウエストサイズの持ち主にも対応するが、一般的にはボディーバッグとしても使えそうだ。そもそもパラシュートウエストポーチの幅が43cmもあるので、ほとんどの女性であれば装着すると胴体の幅を超えてしまう。ボディーバッグとして使うのが吉であろう。
モノを入れてから装着した感想は、「タオルや小銭、ちょっとしたノート類など軽いけどかさばるものを入れるならウエストポーチとして、デジタルガジェットなど重いものを入れるのであればボディーバッグとして使う」のが良さそうだというものだ。
レビュー期間が短かったため試せなかったが、大きな展示会場を歩き回るのに便利そうである。メモを取るためのスマートフォンと、録音機材、そして写真を撮影するためのスマートフォンの他、タオルやポケットティッシュ、ドリンクを入れても容量に十分なゆとりがある。
ただし注意したいこともある。肌側にクッション性のある素材が使われているものの、表側や底部にはクッション性が皆無だ。スマートフォンを入れておくのであれば、カバーを付けておくこと、またはクッション性のあるインナーポーチを使ったほうが良いだろう。
同様の理由で、カメラなど精密機器を収める場合も、保護ケースに入れるなどの対策を取りたい。地面や床に落としたときの衝撃で破損しかねないからだ。
今回は、重量感のあるものばかり入れてしまったが、子どもを連れての散歩や、ちょっとした買い物、また旅行先で身軽に動き回るなどの用途にマッチする製品だと感じた。サイクリストやライダーなどが使うのにも良いだろう。見た目ではなく、合理性を重視したよく考えられたウエストポーチであった。
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