現地メディアがCF起用の可能性を報じた(左から)ヌワネリ、メリーノ、トロサール、スターリング [写真]=Getty Images アーセナルが危機的状況に瀕している。
ミケル・アルテタ体制6年目を迎え、タイトル獲得への大きな期待とともにシーズンをスタートさせたアーセナルだが、序盤戦から負傷者が続出。プレミアリーグでは2位に付け、チャンピオンズリーグ(CL)ではベスト16へのストレートインを決めたが、現在はイングランド代表FWブカヨ・サカ、ブラジル代表FWガブリエウ・ジェズス、同FWガブリエウ・マルティネッリと前線に多くの離脱者を抱えている。
そんな中、温暖な気候のドバイで短期間のキャンプを張っていたアーセナルだが、トレーニング中にドイツ代表FWカイ・ハヴァーツが負傷。全容は明らかになっていないが、ハムストリングを断裂した可能性が高く、今シーズン中の復帰は絶望的とも報じられている。現状、トップチームでの継続的な出場機会があるアタッカーは、ベルギー代表FWレアンドロ・トロサール、イングランド代表FWラヒーム・スターリング、U−21同国代表MFイーサン・ヌワネリの3名のみという緊急事態だ。
ジェズスは左ひざ前十字じん帯損傷により今シーズンの残り試合すべてを欠場する見込み。サカとマルティネッリの復帰は早くても3月になると見られており、少なくとも今後数週間は4人のアタッカーを欠いた状態での戦いを余儀なくされることとなる。注目を集めるのが、ハヴァーツとジェズスを一気に失う形となったセンターフォワード(CF)のポジションに、アルテタ監督が誰を起用するかということだ。
当然ながら、トロサール、スターリング、ヌワネリの中の1人がCFを務めるのが現実的だが、『スカイスポーツ』や『イブニング・スタンダード』といった現地メディアは、スペイン代表MFミケル・メリーノが最前列に入る可能性もあると指摘。前線でのプレー経験はないものの、フィジカル的能力という観点ではハヴァーツに最も近く、空中戦の強さという武器も兼ね備えていることから、アルテタ監督が“偽9番”として起用する可能性も否定はできないという。また、中盤で定位置確保に至っていない現状や、スターリングのここまでのパフォーマンスが物足りないことも、この仮説を後押しする背景となりそうだ。
なお、『スカイスポーツ』は、現在左サイドバック(SB)として出場機会を増やしているU−19イングランド代表MFマイルズ・ルイス・スケリーが状況に応じてウイング(WG)で起用される可能性もあると付け加えている。
今後はノッティンガム・フォレストとの上位対決や敵地『オールド・トラッフォード』でのマンチェスター・ユナイテッド戦、チェルシーとのビッグロンドン・ダービーなど重要な試合が控えているアーセナル。前線に多くの離脱者を抱えるなか、アルテタ監督の起用法に注目が集まる。