【ハルビン(中国)=竹本穂乃加】ショートプログラム(SP)首位の坂本花織(24=シスメックス)が優勝を逃した。フリー2位の136・87点、合計211・90点でまさかの銀メダル。11年アスタナ・アルマトイ大会の村上佳菜子以来5人目の金はならなかったが、4連覇が懸かる世界選手権(3月24〜30日、米ボストン)へ切り替えた。SP3位の吉田陽菜(木下アカデミー)は銅だった。
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引きつった笑顔で、観客席を見上げた。「優勝を狙っていたので悔しい」と坂本。合計点は今季自己ベストを19・98点も下回り、日本勢5人目の金を逃す結果に。「練習での成功の確率が良くなかったのが頭に残っていた」と唇をかんだ。
後半に失速した。フリー曲「シカゴ」に乗って勢いよく滑り出し、冒頭のダブルアクセル(2回転半)を皮切りに着実に着氷していく。SPに比べて自信はあったが「集中力が途中で切れてしまった」と、5本目の3回転フリップで転倒。最終7本目に2回転トーループをつけてリカバリーしたものの、SPでつけていた3・15点差を返された。
アジア女王の座は逃したが、動揺はない。「(転倒は)頭を振ってしまって軸が振られた。原因がすぐに分かることは次につながる」。66年ぶりの4連覇が懸かる次戦の世界選手権は、例年より1週間遅れての開催でもあり「期間が比較的ある」と焦りもない。
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昨年末の全日本選手権では史上9人目の4連覇を達成。女子スケート界をけん引する24歳は、約1年後に迫った26年ミラノ・コルティナ五輪の枠取りも懸かった大舞台へ「この失敗を次に生かす」と言い切った。
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