サガン鳥栖は13日、「一部報道についてのご報告」と題した声明を発表し、昨年10月に報じられた2つの記事を受けての調査結果を報告した。
事の発端となったのは昨年10月20日の一部報道において、鳥栖の幹部が他のクラブのコーチに助言を仰ぎ、同コーチが鳥栖の旧知の選手、およびスタッフに直接指示を出し、プレーに迷いを生じさせたという内容の記事が掲載されたこと。翌21日には某サッカー専門サイトにおいて、これら一連の行為が八百⾧の防止を目的とするJリーグ規約に違反している疑いがあるという内容の記事が掲載された。
20日付の報道を受けて、鳥栖は昨年10月24日に声明を発表。「当クラブはそのような事実はないと認識しております」としつつも、「当クラブとしましては、事実関係を確認の上、然るべき措置を講じることを検討しております」と伝えていた。なお、この10月24日付の声明では報道機関名も明かされていたが、今回(※2025年2月13日)の声明において報道機関名は明かされていない。
今回行われた調査とは、昨年10月24日に出された声明文内の「事実関係の確認」を目的として行われたもの。具体的には、鳥栖とは利害関係のない第三者の弁護士に調査を依頼し、調査可能な対象者として同クラブ関係者計24名(会長、社長、強化部スタッフ、トップチームコーチ、選手)に対する面談又は書面による聞き取り調査を実施した。
これらの調査の結果、鳥栖の幹部、スタッフ、選手が報道内にあった他のクラブのコーチと複数回にわたる接触があったことは確認されたという。一方で、接触の内容は社会的儀礼の範囲内である挨拶や会話、個人の近況を確認する内容が主であったとのこと。関係者への調査を行った限りでは、鳥栖の幹部が他のクラブのコーチへチームの戦術について助言を仰ぐ行為、他のクラブのコーチが鳥栖の選手、スタッフに直接指示を出した行為、およびJリーグ規約に抵触する疑いのある行為はいずれも確認できなかった。
この調査結果は既にJリーグに対しても報告済みで、「当クラブ(鳥栖)が可能な限り対応した結果として認識している」、「今後、新しい情報や物証が出てきた場合は、再調査の必要はある」との回答が届いているようだ。後者の「今後、新しい情報や物証が出てきた場合は、再調査の必要はある」については、鳥栖もクラブとして同様の認識を抱いており、新しい情報や物証が出てきた場合、鳥栖がクラブとして再調査を実施し、その上での結果が改めて報告されるという。
最後に、鳥栖は「今後、こういった疑念を持たれることのないように改めて他のクラブ関係者とのコミュニケーションに関する留意点について、クラブ関係者への啓蒙を行い、引き続きインテグリティ(健全性)の確保に努めてまいります」と綴った。