
【動画】マリー・アントワネットとフェルゼンの切ない想いが交錯 劇場アニメ『ベルサイユのばら』挿入歌「Resonance of Love」本編映像
本作は、革命期のフランスで懸命に生きる人々の愛と人生を鮮やかに描いた池田理代子の漫画『ベルサイユのばら』を完全新作で劇場アニメ化。
1972年より「週刊マーガレット」(集英社)にて連載され、現在累計発行部数は2000万部を突破した漫画は、宝塚歌劇団による舞台化やテレビアニメ化など、数々の方面で社会現象を巻き起こし、少女漫画界に金字塔を打ち立てた。連載開始から50年以上の時を経てなお、全く色あせない『ベルサイユのばら』の世界。そしてオスカルたちの生き様。その物語が、新たな劇場版となって幕を開ける―。
監督は吉村愛、脚本は金春智子、キャラクターデザインは岡真里子、音楽プロデューサーは澤野弘之、音楽は澤野と共にKOHTA YAMAMOTO、そしてアニメ制作はMAPPAが担当する。
今回解禁されたのは、マリー・アントワネットとフェルゼン、それぞれの熱く切ない想いが交差する本編映像。マリー・アントワネット(CV.平野綾)、フェルゼン(CV.加藤和樹)が歌うデュエット「Resonance of Love」に乗せて、2人が抗えぬ想いに導かれるように恋へと落ちていく姿が描かれる。
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また、昨年に宝塚歌劇にて公演された『ベルサイユのばらーフェルゼン編ー』でフェルゼン役を演じ、10月13日の千秋楽をもって宝塚歌劇団を退団したばかりの元雪組トップスター・彩風咲奈の『ベルばら』愛溢れるスペシャルインタビューも解禁。彩風の『ベルサイユのばら』との出会いから、宝塚新人公演・そして卒業公演で演じたフェルゼン役に対しての想い、さらに本作の感想・注目ポイントまで、最初から最後まで『ベルばら』愛満載のインタビューとなっている。
劇場アニメ『ベルサイユのばら』は全国公開中。
※彩風咲奈のインタビュー全文は以下の通り。
<インタビュー全文>
■彩風咲奈
――『ベルサイユのばら』は原作の漫画に加え、宝塚歌劇やアニメなど、さまざまな形で親しまれていますが、彩風さんが最初に『ベルばら』と出会ったのはいつだったのでしょうか?
私が『ベルサイユのばら』と出会ったのは、宝塚歌劇でした。小学6年生の時に、中学校へ上がる前にテレビで観たのが最初です。その舞台をきっかけに、宝塚に入りたいと思うようになりました。当時、オスカルを演じていらした、彩輝なおさんの姿があまりにも美しく、そのオスカルに魅了され、彩輝さんのファンになりました。当時はビデオで録画していたのですが、それこそ擦り切れるほど繰り返し観ていました。そして、その時に「絶対に宝塚に入ろう」と強く決意しました。
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まず最初に、「美しい」という言葉が思い浮かびます。小学生だった当時、こんなに華やかで美しい世界があるんだと衝撃を受けたことを今でも覚えています。衣装もそうですし、舞台セットもそう。まさにすべてにおいて「美しい」と感じていました。
――今回の劇場アニメ『ベルサイユのばら』をご覧になった感想をお聞かせください。
すごく懐かしさを感じると同時に、新鮮さもあり、衝撃を受けました。歌を使った演出もとても斬新でしたね。自分の好きなキャラクターたちそれぞれが、自分の心情を歌に乗せてお届けするという表現が、とても素敵だなと思いました。なかでも、仮面舞踏会の場面が本当にすばらしかったですね。宮廷の場面での音楽と、パリの街での仮面舞踏会の音楽がまた違うところもすごく印象的で。しかもあそこがマリー・アントワネットとフェルゼンとの出会いの場となるわけなので特に心を動かされました。わたしはやはりどうしてもフェルゼン目線で見てしまうんですよね(笑)。
――これからご覧になる方のために、彩風さんなりの注目ポイントを教えてください。
わたしが特に印象に残ったのは、オスカルやアントワネットの背景に、花がパーッと咲き誇り、美しくちりばめられているシーンですね。アントワネットとフェルゼンのシーンでも花が咲き誇っていましたし、それぞれのシーンにおける花の、特にバラの使い方が素敵だなと思うので、そこは注目ポイントかなと思います。やはり華やかですし、これを舞台で表現するのは難しい。アニメーションならではの表現だなと思いました。
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やはり唯一無二のキャラクターであるところですね。女性として生まれながらも男性として育てられるという生き方に、最初は強く惹かれました。わたしも「オスカルになりたい」と思っていましたし、言ってしまえば宝塚の男役のような存在ですからね。だからこそ宝塚に入った当初、まだいろんな役をさせていただく前は、ずっと「オスカルのような男役になりたい」と思い続けていました。
研究科7年生の時の新人公演でフェルゼンを演じた時に、自分が持っている雰囲気などからも、「わたしはオスカルではないな」と思ったんです。もちろんオスカルを演じてみたい、挑戦してみたいという思いもありましたが、フェルゼンを演じた時に「これだったんだ」としっくりくるものがありました。
――『ベルサイユのばら』に出演することには、大きなプレッシャーもあったのではないでしょうか?
最初は『ベルサイユのばら』に出演できたことがただ幸せで。パレードで歌っていた時には両親への感謝の気持ちが込み上げてきて、「わたしはこれがやりたくて宝塚に入ったんだ」と強く実感しました。新人公演に挑戦した時も、もちろん本役の壮一帆さんをお手本にはしていたんですが、それでもやはり小さい頃に憧れていた作品に自分がいるという思いがあり、自分の理想みたいなものがありました。ただこの時はただただ必死に、大きな課題にぶつかっていったという感覚でした。
でもその後に、卒業公演でもう一度フェルゼンを演じた時には、新人公演で演じた時以上のこだわりとプレッシャーと理想が膨らんでいました。なので稽古場では“これはわたしが思い描いてるフェルゼンじゃない”“自分がそこに到達できていない”ということにすごくいら立ちを感じていました。それは自分の卒業公演だということよりも、やはり伝統ある『ベルサイユのばら』という作品をすばらしいものにしたい、最高のものにしたいという思いでいっぱいだったんです。卒業を忘れるほどに、この役と作品にのめり込んでいました。
――彩風さんにとって『ベルサイユのばら』とはどんな存在ですか?
わたしは『ベルサイユのばら』に導かれているんだと。ご縁を感じています。『ベルサイユのばら』は、私にとって夢の原点であり、この作品がなかったら宝塚に入っていなかったかもしれません。それはわたしだけでなく、宝塚にかかわるすべての人たちにとっても同じ思いだと思います。実際、わたしの母も原作の『ベルサイユのばら』の大ファンでしたから。そうやって宝塚以外でもずっと受け継がれているということが素晴らしいことだと思います。
――この映画の「気高く、ひたすらに、愛した」というキャッチコピーにちなみ、彩風さんがひたすらに愛してるもの、好きなものは何ですか?
辞めてからあらためて思ったんですけど、ひたすらに愛してるものは宝塚です。自宅で(宝塚歌劇専門チャンネルの)「タカラヅカ・スカイ・ステージ」に入っていて。気付いたらひたすら「スカイ・ステージ」を見ていて。わたしはどれだけ宝塚が好きなんだと思ってしまいますが(笑)。自分の作品はあまり見ないんですが、昔の作品がやっているとついつい見てしまいますし、この間の朝美絢のお披露目公演を観に行った時も、やっぱり宝塚っていいな、雪組っていいなと思ったので。だからこれからは宝塚ファンの先頭に立っていきたいなと思っています(笑)。
――それでは最後にファンの皆さまへひと言お願いします。
わたしはこれからもフェルゼンのようにまっすぐに進んでまいりたいと思います。今後ともよろしくお願いします。