京都記念に出走予定のソールオリエンス(撮影:下野雄規) 今週の日曜日は、京都競馬場で京都記念(GII・芝2200m)が行われます。
12年以降の京都芝2200mで開催された京都記念(計10レース)を見ると、関西馬が8勝2着8回3着9回に対し関東馬は2勝2着2回3着1回と苦戦しています。
出走頭数を見ると関西馬の87頭に対して関東馬は24頭となっています。勝率や連対率、複勝率には大きな差はありません。しかし、回収率では関西馬が優秀な数字を残しています。関西馬の単勝回収率は105%で複勝回収率は79%。一方、関東馬の単勝回収率は56%で複勝回収率は35%となっています。
関東馬よりも関西馬の方が出走頭数は多いですが、高い回収率を記録しているのは人気薄でも好走しているからと言えそうです。昨年はバビットが9番人気で3着、19年にダンビュライトが6番人気で優勝するなど結果を残しています。しかし、関東馬で6番人気以下で3着以内に入った馬は16年サトノクラウンのみとなっています。
人気薄でも上位に好走する可能性のある一戦ですが、過去の傾向からすると穴を狙うならば関西馬が良さそうですし、関東馬の人気薄を狙うことはやめた方が無難かもしれませんね。
ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。
【条件】
前走8番人気以下の関東馬
[0-0-0-12]複勝率0%
該当馬:ソールオリエンス、フォワードアゲン
※特に言及のない限り、データは12年以降の京都芝2200mで開催された京都記念(計10レース)を対象にしています。
上位人気が予想されるソールオリエンスが該当しました。
関東馬で前走が8番人気以下だった馬は全て馬券圏外となっており、京都記念における関東馬は前走での人気が重要と言えます。
該当馬に挙げたソールオリエンスは前走のジャパンCで9番人気。過去の傾向を踏まえると人気でも好走に期待するのは酷かもしれません。
ソールオリエンスは3歳時には皐月賞を勝利するなどクラシック路線で活躍。しかし、菊花賞後は勝ち星を掴めていませんし、馬券に絡んだのも昨年の宝塚記念のみ。しかも、この宝塚記念はソールオリエンスが得意としている道悪での競馬でした。近走は良馬場で行われたレースでは掲示板にすら載っていませんし、人気馬ながら馬場に左右される弱みがあります。
今回はこれまでの実績や相手関係から上位人気が有力ではありますが、過去の傾向や近走の成績から積極的に手は出しにくい印象です。人気馬で大きなリターンにも期待できないと考えると、妙味のありそうな他馬から入るのもひとつの手ではないでしょうか。
重賞レースの参考に、是非お役立てください。