電車や駅の「すぐ切り替わる多言語表示」やめて!日本人が利用しづらい現状に疑問の声…認知症には難しい「せめて日本語は常時表示を」

27

2025年02月18日 07:50  まいどなニュース

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

まいどなニュース

駅名や行き先がすぐに切り替わる表示は混乱する!?(Julie/stock.adobe.com)※画像はイメージ

多くの駅や電車で採用されている「行き先表示」パネルには、日本語と英語以外にも、中国語や韓国語での案内が掲示されている。

【話題になった投稿】実際の投稿を見る

この「行き先表示」は次々と別の言語に切り替わるため、ほとんどの日本人が読めない「韓国語」や「中国語」が表示された場合、義務教育で学んだ「ローマ字(英語)」か日本語の表示に切り替わるまで、確認を待つ必要がある。

そんななか、認知症の方の支援に携わる仕事をされている、くりんさんがX(旧Twitter)に投稿したポストに大きな注目が集まった。

「日本語」と「英語」だけでいいのでは?

「認知症になった人から、『駅の表示がいろんな言語の表示にすぐ切り替わってしまうので、表示版の前で焦り、固まってしまう。日本語と英語表示だけでよいのでは。それか常に日本語、その下に多言語表示を出すとか』との声。おっしゃる通り。これ、日本中の問題。改善して下さい」

218万以上表示され、5万8千以上のいいねがついたくりんさんの問題提起に、多くの共感の声が集まった。

せめて「日本語」は常時表示を!

「認知症じゃない私でも困ってます!ふと見上げるとココがどこかわからない。本当にどうにかして欲しいです」
「認知症の方ばかりではないです。立ち止まって日本語の表示を待ってると後ろからぶつかられ、身の危険を感じるほど。ほんとに何とかなりませんかね」
「ここは日本なのだから、日本語は常時表示してもらいたいよね。別言語に切り替わり、しばらく日本語に戻らなくて困ったことがある」
「認知症関係なく、日本語は常時表示しておいて欲しい。何で自国なのに生活しづらい思いをしなきゃならないのか」
「ここは日本です。日本語と英語だけで充分だと」

「自国民に我慢させる仕組み」は衝突を生む

すでに大きな問題となっているオーバーツーリズムや、中国人への過度な優遇政策など、国民の生活や安全を軽視した日本政府への不満も重なり、くりんさんの投稿には多くの共感の声が寄せられた。

だが、なかには、「中国や韓国が嫌いだから、認知症を絡めて言ってるのか?」といった非難の声もあったという。

「特定の国が嫌いという感情は私にはなく、物事の良し悪しを是々非々で考えています。日本には世界中から観光客が来ています。なので、世界中の人が読める『ローマ字』の表記は必要ですが、それに加えて中国語と韓国語だけを表記するというのは、日本人以外にも読めなくて困る外国人が増える対策だと感じます。他国への思いやりや配慮は大切ですが、一部の国のみへの配慮は公平性にも欠けると思います。

ここは日本ですから、まずは日本人がわかりやすく快適に利用出来ることが大切だと思います。日本の国民が自国に大切にされていると思える安心感こそが、他国への思いやりを持つ心の余裕につながるのではないでしょうか。自国民に我慢をさせる仕組みは衝突を生みやすいと思います」(くりんさん)

国を挙げて見直して!

「すぐに切り替わる多言語表示」については、認知症の方以外にも、子どもや視力に障害がある方などにとっても「不便」という声が多く見受けられた。

2024年12月、日本政府は「認知症になっても希望を持って生きられる社会」を実現するという、「新しい認知症観」に立った取り組みを推進するための基本計画を閣議決定した。

しかし今回の「すぐに切り替わる多言語表示」のように、生活の基盤となる交通インフラでさえ、認知症への配慮が十分ではないのが現状だ。

「今回私が投稿したのは、尊敬している認知症の方のつぶやきが元になっています。多くの反響から、認知症でなくてもたくさんの方が『すぐに切り替わる多言語表示』に戸惑っていると感じます。この現状について、国を挙げて見直してほしいと強く思います」(くりんさん)

閣議決定に則り、国土交通省は「わかりやすい表記」への対応を

認知症の介護や相談の仕事に20年以上携わっているというくりんさんによると、現在、日本における「認知症」およびその予備軍である「軽度認知障害」の人口は約1,100万人だという。

「今回の投稿に対して、『認知症の人は1人で外出するな』という意見もありましたが、認知症は重い症状から軽い症状まで様々で、軽い場合は1人での外出も十分にできます。家に閉じこもっていれば症状は悪化します。入所できる施設の数も全く足りていません。すべての人が認知症になる可能性があり、高齢になるにつれてその率は高くなります。

認知症の方は不安や混乱に陥りやすく、わかりづらい表記はそれを増幅させることもあります。それが原因となり、外出の不安が増したり、外出意欲を失って閉じこもり、さらに症状が進む場合があります。認知症に限らず、わかりやすい表記は多くの方の混乱やイライラを防ぎ、物事もスムーズに運ぶようになるはずです。昨年末の閣議決定を踏まえて、国土交通省が対応し、駅の表示や様々な書類がわかりやすい表示になったら……簡単なことではないと思いますが、本当に素晴らしいと思います」(くりんさん)

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・はやかわ リュウ)

動画・画像が表示されない場合はこちら

このニュースに関するつぶやき

  • 日本語と英語だけで良いのにね。なんか余計な言語が混ざってる。「〇〇しちゃいけません」って内容なら、余計な言語も必要かもしれないけどね^^
    • イイネ!25
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(22件)

話題数ランキング

一覧へ

前日のランキングへ

ニュース設定