画像提供:マイナビニュースネイチャーリンクスは、獣医とアレルギーもちの犬を飼っている者を対象に、「アレルギーもちの犬に対する健康管理」に関する調査を実施した。
犬の食物アレルギーは、飼い主にとって大きな悩みの一つである。
アレルギーをもつ犬の健康管理には、適切な食事や生活環境を整えることが欠かせないが、飼い主は何に気を付けているのか。
また、獣医は飼い主に何を指導しているのかを明らかにした。
○4人に1人が小麦アレルギーの犬を飼っている結果に
アレルギーもちの犬を飼っている者に、「飼っている犬はどのような食物アレルギーをもっているか(複数回答可)」と質問したところ、最も多かったのは「小麦(24.7%)」であり、「乳製品(22.1%)」「鶏肉(19.7%)」と続いた。
上位を占めた小麦や乳製品は、多くのドッグフードに含まれていることから、アレルギーを持つ犬が増加している可能性がある。
また、鶏肉は一般的に消化しやすいタンパク源とされるが、一部の犬にとってはアレルゲンとなることが明らかになった。
「いつからアレルギー症状がみられたか」との質問では、「1歳〜3歳(24.3%)」が最も多く、「6か月齢〜1歳未満(20.7%)」「いつからかはっきりとは分からない(17.5%)」が続いた。
成長期にあたる時期にアレルギーが発症する傾向があり、子犬の頃から適切な食事管理が重要であることが示唆される。
さらに「どのような症状が出ているか(複数回答可)」と質問したところ、「かゆみ(掻く、舐める、噛む など)(63.8%)」が最も多く、「皮膚の赤みや腫れ(44.8%)」が続いた。
食物アレルギーは消化器系の症状よりも皮膚症状として現れるケースが多いが、アレルギー対策としてどのような取り組みがされているのかを調査した。
「愛犬の食物アレルギー対策として行っていること(複数回答可)」では、「アレルゲンを避けたドッグフードを選ぶ(70.1%)」が最も多く、「獣医師の指導のもとで食事管理を行う(20.9%)」が続いた。
アレルギー対策は食事選びが中心であるが、食物アレルギーの特異的IgE抗体のクラス評価の検査を半数以上が受けていない現状も明らかとなった。
何がアレルゲンなのかを特定しないまま「アレルギー対応フード」に切り替える傾向があると考えられる。
また、アレルギー対応フードは「小麦・乳製品・鶏肉」などの主要アレルゲンを除去した製品が多いため、「とりあえずアレルゲンフリーのフードを試す」というアプローチが主流になっている可能性がある。
「犬の食物アレルギーで大変なことや懸念点(複数回答可)」では、「アレルゲンとなる食材を完全に避ける(45.6%)」が最も多く、「与える食べ物の選定(36.1%)」「皮膚のかゆみや赤みなどの症状の管理(26.1%)」が続いた。
最大の課題は「アレルゲンの完全除去」と「食べ物の選定」であり、飼い主が食事管理に苦労していることが分かる。
○アレルギーを発症させないためには「腸内環境を整えること」が有効
獣医に犬の食物アレルギーについて尋ねたところ、「現在診察している犬のうち、アレルギーをもつ犬の割合」は「20〜30%未満(29.3%)」が最も多かった。
「30〜40%未満(20.9%)」「10〜20%未満(16.6%)」といった回答も多く、全体的に約3〜4割の犬が何らかのアレルギーを持っている可能性がある。
「犬の食物アレルギーの特異的IgE抗体は、どの程度から注意すべきか」については、7割以上が「クラス3(46.4%)」または「クラス2(26.9%)」と回答した。クラス2以上で注意を払う必要があるという認識が一般的であることが分かる。
「食物アレルギーになりにくくするポイント(複数回答可)」では、「腸内環境を整える(43.3%)」が最も多く、「早期から少しずつ様々な食品を試す(40.7%)」「過剰な加工食品を避ける(37.5%)」が続いた。
獣医の意見として、犬にも腸内環境を整える腸活が効果的であることが示された。
また、特定の食品だけを与え続けると、免疫が過剰に反応し、アレルギーを発症しやすくなる可能性がある。
そのため、早期から様々な食品を少しずつ試すことが重要とされる。
「アレルギーのある犬のために望ましいペットフード(複数回答可)」では、「添加物や保存料を使用していない(40.4%)」が最も多く、「低アレルゲンの素材を厳選(37.8%)」「特定のタンパク源を使用(35.5%)」が続いた。
アレルギーを持つ犬には、添加物や保存料を使用せず、低アレルゲンで特定のタンパク質を使わないペットフードが望ましいことが明らかになった。
○犬の食物アレルギーに関する現状と獣医の意見からみる対策
今回の調査では、犬の食物アレルギー管理における現状が明らかとなった。
アレルギーは特定のタンパク質や穀物が主な原因とされ、多くの飼い主がアレルギー対策に苦慮していることが分かった。
獣医の回答では、診察している犬の約3割がアレルギーを抱えているとされ、食事管理の重要性が示唆された。
アレルギー対策として、腸内環境の整備や多様な食品の摂取が重要であることが確認された。高品質なフードの選択が、アレルギー症状の軽減や免疫機能の向上に寄与すると考えられる。
そのため上記のような内容が確認できる、成分表示がしっかりした信頼できるフードを選ぶことが最も重要なのではないだろうか、とレポートを結んでいる。
○調査概要
「アレルギーもちの犬に対する健康管理」に関する調査
【調査期間】2025年1月7日(火)〜2025年1月8日(水)
【調査方法】PRIZMAによるインターネット調査
【調査人数】1,052人((1)獣医550人/(2)食物アレルギーもちの犬を飼っている方502人)
【調査対象】調査回答時に(1)獣医/(2)食物アレルギーもちの犬を飼っている方であると回答したモニター
【調査元】株式会社ネイチャーリンクス
【モニター提供元】PRIZMAリサーチ()