ダイヤモンドSに出走予定のシルブロン(撮影:下野雄規) 広い東京競馬場で行われる最長距離のハンデ重賞。今年の場合は最軽量53kgから59kgまでハンデが広がった。求められるものはスタミナと底力に加えて瞬発力。過去10年間で上がり最速馬は[7-3-1-0]と馬券圏内パーフェクトだ。特殊な条件下で行われるレースだけに「格」より長距離適性を重視したい。
◎シルブロンは一昨年の本レース1番人気3着。当時は55kgのハンデだった。その後、思うような結果を残せないレースを続け、昨年は脚部不安を発症したこともあって前走のステイヤーズSはまったくの人気薄となったが、勝ち馬からハナ差2着と復調をアピールした。もともと右回り[1-1-0-7]に対して左回りは[3-2-2-5]というサウスポー。今回は57kgのハンデを課せられたものの、前走と同斤量なら大きなマイナスとはならないと判断した。
〇ヘデントールは昨年の菊花賞2着。スタートに難はあるものの、この時は不利とされる外枠から後方2番手でレースを進め、向こう正面からのロングスパートで勝ち馬から0.4秒差。激しい2着争いを制した。デビューから2000m以上の距離を選んで使われてきたステイヤーで、重賞初挑戦となった青葉賞でも1番人気に支持された素質馬だ。末脚比べになれば浮上してくるはずだ。
▲ワープスピードは昨年の本レース3番人気3着馬。。その後阪神大賞典2着、天皇賞(春)5着と長距離レースで実績を積み上げた。瞬発力比べになると少々分は悪くなるものの、容易にバテないスタミナが武器で、昨年秋は適距離を求めて豪州遠征を行い、メルボルンCはハナ差2着。遠征帰り初戦とはいえ[3-1-2-5]と得意の舞台なら無視はできない。
△シュトルーヴェは昨年の日経賞、そして目黒記念を連勝。一流馬の仲間入りを果たしたものの宝塚記念、ジャパンC、有馬記念は厚く、高い壁に跳ね返された。3000m級レースは初めてで、59kgも初めてだが、改めて注目したい。
明けて9歳となったが昨年暮れのステイヤーズS3着△ダンディズム、同レースで上がり最速を記録した△メイショウブレゲと、最後に△マイネルケレリウス。勝ち馬と0.4秒差だったステイヤーズSから2kg減の55kgなら無視できない。