【競馬予想】フェブラリーS、ハイペースの消耗戦が予想される今年も末脚自慢の伏兵が高配当を運んでくる

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2025年02月22日 07:20  webスポルティーバ

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ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

――今年最初のGIフェブラリーS(東京・ダート1600m)が2月23日に行なわれます。

大西直宏(以下、大西)年明け最初のGIというのは、やはり特別なワクワク感がありますね。しかしながら、近年のフェブラリーSはかつてのような、国内ダートの"最強馬決定戦"といった様相とは異なってきています。

 というのは、トップクラスの面々は同時期に開催されるGIサウジカップ(キングアブドゥルアジーズ・ダート1800m)を選択。おかげで、国内組による"暫定王者決定戦"といった位置づけになっているからです。

 今年も、そうした状況に変わりはありません。この流れは今後も続いていくでしょう。

 あと、有力馬が海外GIに向かうということは、それに伴ってリーディング上位のトップ騎手も一緒に遠征するため、国内に残った騎手にとっては、大きなチャンスが巡ってきます。しかも、そのチャンスは多くの騎手にあります。

 そんな背景もあって、最近は誰もが色気を持って乗ってくるため、波乱傾向が高まっています。現に、昨年は3連単で150万円超えの超高額配当が飛び出しました。馬券的な妙味が増している一戦ゆえ、じっくりと狙いどころを見極めていきたいですね。

――出走メンバーをご覧になって、注目されるのはどのあたりでしょうか。

大西 東京・ダート1600mは、スピードと持久力が問われるコース。その点から、まずは前哨戦となるGIII根岸S(東京・ダート1400m)や、GIII武蔵野S(東京・ダート1600m)の勝ち馬に目が行きます。そして今年は、コスタノヴァ(牡5歳)、エンペラーワケア(牡5歳)とそれぞれのレースを制した馬が駒を進めてきました。

 根岸S(2月2日)を圧勝したコスタノヴァは、近走の安定感が際立っており、東京・ダートの適性も申し分ありません。堅実な走りを続けている馬で、大崩れの可能性も低いでしょう。

 一方、武蔵野S(11月9日)を快勝したエンペラーワケアも、ここまでダート戦では9戦9連対とまったく崩れていません。5歳以上の馬のなかでは、最も信頼できる1頭と言えます。

 ただ、懸念されるのは、両馬ともに今回はテン乗りとなる点。どんなに能力が高くても、手綱を取るジョッキーとの相性は重要ですから、乗り替わりによってレースにどのような影響が出るのか、気になるところです。

――明け4歳馬については、いかがでしょうか。

大西 ダート界における今年の4歳世代は、(地方交流GI3勝の)フォーエバーヤングを筆頭に「最強世代」とも言われています。今回の出走馬のなかでも、ミッキーファイト(牡4歳)は注目に値する1頭でしょう。

 4歳世代のなかでは「ナンバー2」の評価もあり、GI制覇の可能性も十分に秘めています。ダート適性は高く、東京・ダートのマイル戦も合いそう。GIではタフなスタミナも必要とされるだけに、長めの距離での実績が豊富なのも魅力です。

 フォーエバーヤングを物差しにすれば、サンライズジパング(牡4歳)も侮れません。管理するのは、3月2日の開催を最後に定年解散となる音無秀孝厩舎。フェブラリーSは最後のGIとなり、3頭出しの今回は本気度が伝わってきます。そんな勝負度合いも含めて、注意が必要だと思います。

――レース展開については、どう見ています。

大西 今年のメンバーを見ると、ミトノオー(牡5歳)、サンデーファンデー(牡5歳)、アンモシエラ(牝4歳)ら、逃げてこそ持ち味が生きる馬が複数いて、先行タイプの馬も多くそろっています。そうなると、前半から流れる展開になりそう。各騎手が積極的に仕掛けていくことも予想され、ペースが緩むことはないでしょう。

 また、関東地方は今週も好天が続いています。冬場の乾燥したダートであることを踏まえても、かなりタフなスタミナ戦になることが想定されます。昨年と同様、最後は差し馬や追い込み馬が台頭するレースになるのではないかと考えています。

――差し・追い込みタイプで、気になる穴馬はいますか。

大西 昨年のレースでも見せ場を作った2頭の馬に注目しています。

 1頭目は、ガイアフォース(牡6歳)。昨年は初ダートながら、GIで見せ場たっぷりの2着と好走しました。母系の血統からダート適性は秘めていたとはいえ、いきなり結果を出したことには驚かされました。

 前走のGIチャンピオンズC(12月1日/中京・ダート1800m)は大外枠からの競馬で、終始外、外を回される厳しい展開。結果、15着と惨敗を喫しましたが、その敗戦だけでは見限れません。

 もう1頭は、昨年4着のタガノビューティー(牡8歳)。同馬が東京・ダート1400m〜1600mの巧者であることは、よく知られていること。差し馬向きの展開になれば、怖い1頭です。

 前走の根岸Sは叩き台としての出走でしたが、不運な落馬で競走中止。しかしその分、ダメージはなかったと思います。ずっと賞金面の壁に悩まされてタイトなスケジュールを強いられてきましたが、今年は余裕を持ったローテーションで出走できるのも好感が持てます。8歳のベテランではありますが、展開次第で昨年以上の走りを見せても不思議ではありません。

 ガイアフォースとタガノビューティー。いずれも馬券圏内(3着以内)に絡んでくるチャンスがあると見ていますが、より好配当が見込めるタガノビューティーを今回の「ヒモ穴」に指名したいと思います。

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