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親が子どもに残せるものはお金だけではない。一にも二にも教育だと考える親は多いだろう。
投稿を寄せた40代女性の母親も教育に熱心だったが、度が過ぎていたようだ。「私は子どもの頃、頭がそれなりに良かった」という女性は小学校の頃には多めの宿題を20〜30分で済ませ、その上で本や漫画を読んだり絵を描いたりしていた。だが「教育ママ」の母親には気に入らなかったようだ。
「宿題を鬼のように出す担任の先生」に対し、母親が「うちの子が全然勉強しない。もっと宿題を出してください」と抗議したのだ。また、小5の時の「漢字100問テスト」で「99点、ぶっちぎりのクラストップ」だった女性に、母親は
「なんで全問正解できなかったの」
と叱ったこともあった。
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その一方で母親は、陰では親戚に娘を自慢していた。「娘と一緒に自分まで頭が良いつもりになっている」と笑われていたようだ。だが娘自慢に関しては父親のほうが「輪をかけて酷い」という。職場に成績表を勝手に持って、頭の良さを自慢していたのだ。(文:天音琴葉)
「この親のありようは酷くみっともないものでした」
それに気づいたのは、家族で参加した夏祭りだった。父親は上司に「〇〇高校生の娘だ」と紹介した。女性が通っていた高校は「県では一番偏差値の高い学校」だったというから、父親が自慢したくなる気持ちはわからないでもない。
しかし、そこで「変だ」と怪しんだ女性。すると同僚がこんな話をしてきたそうだ。
「(以前、父は)私の成績表を職場に持っていき、そこそこ成績のよい子を持つ親に見せて、いわゆる5教科がオール5だ、お前の子より賢いと同僚をバカにしていたそうです」
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話をしてきた同僚は、バカにされた当事者だったのだろうか。いずれにしてもこんな話を聞かされ「愕然とした」という女性は、「この親のありようは酷くみっともないものでした」と語気を強めた。
「第一、娘の賢さでマウントをとるなんて馬鹿ですよね。反面教師とはよく言ったものです。親のようにはなりたくない、と思い、そのように今もなお心がけています。成績が全てではないのですし」
この教訓を自身の子育てに生かしているのだろうか。