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「正義・悪魔、問わず超人に共通する弱点を発見してしまった!」と言う、なすなかにし中西茂樹さんが考案した新超人のスペックを紹介します。
超人リストVol.43 ローラーくん
身長:120cm 体重:180kg 超人強度:600万パワー 出身:日本
中西 今回、私が考案した超人、ローラーくんです。
――ネーミングどころか、見た目的にもミートくんを踏襲している感じですけど、これにはどんな意味があるのですか?
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中西 私は長年、マンガ・アニメすべての『キン肉マン』を見てきて、超人に共通する弱点を発見しました。それは、彼らが子供や小動物にはめっぽう弱いこと。テリーが小犬を助けたことはもちろん、悪魔超人のアトランティスですら、ポール少年に対しては優しさを見せました。
どんな超人でも純粋な子供の前では非情にはなれません。それどころか、警戒心すら薄れてしまうのです。そして、『キン肉マン』シリーズを象徴する子供キャラといえば、やはりミートくんでしょう。なので、ミートくん寄りのデザインになっています。
――では、ローラーくんのフェイバリットは?
中西 泣くことです。
――それ技になってませんけど!
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中西 超人たちは泣いている子供がいたら、それを無視することはできません。ローラーくんはゴングが鳴った瞬間から泣いてますから、「おい、坊主どうした?」となって近づく。すると、相手超人は顔のローラーに巻き込まれて試合終了です! このローラー、見た目は小さいですが、破壊力はサンシャイン以上で、バッファローマンのロングホーンもへし折るほどの破壊力があります。超人強度600万パワーは伊達じゃありません!
――子供系のキャラだとピークア・ブーがいますが、彼との違いは?
中西 ピークア・ブーは体が大人なので、対戦相手ははじめっから警戒心を強めます。一方、ローラーくんは子供の体で、ずっと泣いている。これにはどんな超人も気になって接近してしまうでしょう。
――そもそもローラーくんに近づかなければ良いのでは?
中西 なかには警戒心が強く、ローラーくんの様子を探り近づこうとしない超人もいます。しかし、そうしていると「はよ! 闘えやー!」と観客からのブーイングがはじまり、結局ローラーくんに近寄ってしまうのです。
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――その試合展開からして、まったく人気が出なさそうな超人ですよね。
中西 ローラーくんは、アニメに出てからが本番です。声を担当するのは、ミートくんと同じ人気声優の上坂すみれさん。これ、絶対に人気キャラになりますよ! しかも、上坂さんには「演技は泣くだけでオッケーです!」というオファーになるので、声優さんとしても負担の少ないというのもポイントです。もう、ローラーくんは原作には登場させず、アニメ発の超人としてデビューすべきでしょうね。
――中西さん、原作に出る超人を考えてください!
●中西茂樹(NAKANISHI SHIGEKI)
1977年生まれ、大阪府出身。那須晃行とのお笑いコンビ・なすなかにしのボケ担当。ロケの達人としてブレイク中のなすなかにし中西茂樹さんも『キン肉マン』大好き芸人。フジテレビONE『キン肉マン』専門番組『キン肉マサル』(MC:よゐこ濱口優、月イチ放送、FODにて追っかけ配信)には、準レギュラーとして出演中。公式X:@nasunakanakani なすなかにしマネージャーアカウント:X「なすなかの日常」 TikTok「なすなかの日常」
超人イラスト/中西茂樹 取材・文/直井裕太 ©ゆでたまご/集英社