日本人を含む多くの人が監禁されているとみられるミャンマーの特殊詐欺拠点では、外国人らの解放が進んでいますが、7000人以上が母国に送還されず、ミャンマーにとどまったままです。また、タイでは川を渡って逃げてきた外国人がほぼ毎日、保護されています。
記者
「これからタイの軍隊の車両に先導されて、国境エリアに向かいたいと思います。車両には機関銃が搭載されていて、かなり物々しい雰囲気です」
ミャンマーとの国境地帯で連日、パトロールを強化しているタイ軍の兵士たち。ミャンマー側の特殊詐欺拠点には、武装した集団も数多くいることから、不測の事態に備えています。
ミャンマー側にある「KKパーク」と呼ばれる大規模な特殊詐欺拠点。タイ軍によると、1万5000人以上が生活していて、その多くは中国人だということです。広大な敷地の中には、プール付きのヴィラのような住宅やバスケットボールのコート、カフェにはアメリカのコーヒーチェーンのロゴのようなものもあります。
この「KKパーク」では、きのうまで国境地帯を支配するミャンマーの少数民族武装勢力「国境警備隊」が詐欺拠点を捜索し、監禁されていたとみられる外国人らを保護しました。
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きのうまでに「KKパーク」を含む複数の詐欺拠点から解放された外国人は合わせて7000人以上に上ります。
しかし、膨大な人数を収容できる大規模な施設がタイ側になく、移送手段も含めた調整が難航。外国人らは何日も立ち往生していて、「国境警備隊」などは、母国への送還を急がなければ、食料や物資が尽きてしまうと訴えています。
こうしたなか…。
記者
「ミャンマー側から渡ってきた人たちでしょうか、こちらの保護施設で話を聞かれています」
きのう、JNNが撮影したのは、タイ軍に保護された直後のフィリピン人の女性4人。4人はミャンマーの詐欺拠点に監禁されていた可能性があり、きのう、国境の川を渡ってタイに逃げてきたとみられています。
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こちらのタイの住民も今月、外国人が川を泳いで逃げてくるのを見たと言います。
タイの住民
「30代くらい、中国人です。パンツだけはいて上半身裸でした」
ミャンマーから逃げてきた外国人らが保護される事案は、ほぼ毎日生じていて、タイ政府が受け入れ態勢を整えなければ、国境地帯で立ち往生する外国人の数は増え続けていくと支援団体の関係者は指摘しています。
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