不正に入手した他人のクレジットカード情報を使って、JR東日本の電子マネー「モバイルSuica(スイカ)」にチャージ(入金)してたばこを購入したとして、警視庁犯罪収益対策課は27日、いずれも中国籍で大学生の曹智宣(25)=東京都葛飾区=と、張靖宇(30)=品川区=の両容疑者を電子計算機使用詐欺容疑などで逮捕したと発表した。
モバイルスイカはカード情報に加え、名前や生年月日などを入力すれば会員登録できる。架空の個人情報でも登録可能で、警視庁は中国系の犯罪グループが本人確認の甘さを悪用し、購入した大量のたばこを本国などに転売していたとみている。
逮捕容疑は、仲間と共謀して2024年8月上旬、不正に入手したクレジットカード情報と架空の人物名義でモバイルスイカに登録。約8万円をチャージしてだまし取り、東京都新宿区のコンビニで計17回にわたり、たばこ計163箱を購入したなどとしている。警視庁は2人の認否を明らかにしていない。
このコンビニでは、24年2月からの約10カ月間で、不正に登録したモバイルスイカを使って約4500万円相当のたばこが購入されていた。コンビニの元店長で中国籍の50代女性も事件に関与した疑いがある。女性は既に帰国しているという。
逮捕された2人は商品の購入役とみられ、「知人から仕事を紹介され、1日1万円の報酬を受け取った」と供述。警視庁は、何者かが日本にいる中国人に指示して、組織的にモバイルスイカの不正利用を繰り返し、購入した商品の転売益を得ていたとみている。【遠藤龍】
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