「CP+2025」で長蛇の列 話題の「Sigma BF」、その質感と操作性を見てきた

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2025年02月27日 14:51  ITmedia NEWS

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 カメラの祭典「CP+2025」がパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で2月27日からスタートした。国内外のメーカーが一堂に集結しているが、今回の目玉の一つはシグマが2月24日に発表したフルサイズミラーレス「Sigma BF」だろう。シグマブースはCP+開幕直後から長蛇の列で、Simga BFへの注目の高さが伺えた。


【写真を見る】Sigma BFの実機写真をじっくり見る(全7枚)


 Sigma BFたらしめる、7時間掛けてアルミニウムインゴットから削り出したユニボディは、塊感があり質感は非常に高い。「Sigma fp」から横に長くなった一方で、本体の厚みがだいぶ薄くなっている。メモリカードスロットはなく内蔵ストレージ(230GB)のみ。インタフェースはUSB Type-Cのみとシンプルだ。


 モノリシックな形状ながら、親指が掛かるサムグリップが設けられており、手の腹が当たる部分は大きく角が取られている。人差し指から薬指まで掛かる本体前面にはローレット加工が施されていることもあり、意外と持ちやすかった。本体重量が446g(バッテリー込み)と軽量なのもあるのだろう。


 ユーザーインタフェース(UI)は、3つのボタンとダイヤルに集約されており、フィードバック付きの感圧式。普通のボタンを押したような感覚で操作できる。物理的なクリックボタンを排したMacBookのトラックパッドと原理は同じだ。


 ウリのシンプルな画面UIは視界のノイズになりにくく、本体の質感と相まって高級感の演出に一役買っている。また、画面UIを一切表示させずに使うこともでき、シャッタースピードや絞りなどの変更はメインモニター横のステータスモニターで行える。シャッターを半押する時のみ、メインモニターに現在の設定が表示されるため、見落としも防げる。


 感心したのがレスポンスの速さ。電源を入れてから1秒ほどで撮影できるようになり、各種設定もサクサク変更できた。再生モードでも、ホイールを高速回転させてもラグなく追随して写真送りしてくれる。


 AFも「Sigma fp」から高速化している。コントラストと位相差のハイブリッドタイプで、動体撮影は試せなかったものの、AFのレスポンスが向上していることを確認した。電子シャッター機なので、シャッター音自体は素っ気ない電子音だ。


 気になった点といえば、モードダイヤルがないこと。動画撮影する場合は、ライブビューの画面内にある撮影モード(1コマ撮影や連写設定用の項目)の設定に入って、写真モードから動画モードに切り替える必要がある。この辺りは、スタイリッシュな見た目とのトレードオフだろう。


 発売は4月中旬を予定。公式オンラインショップの価格は38万5000円となっているが、デザインだけでなく、質感やインタフェースにいたるまでシグマの思想を感じ取ることができ、刺さる人には大いに刺さるカメラに仕上がっていると思えた。



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