「桜蔭→東大」の“超高学歴グラドル”が東大へ進学した“不純な動機”「担任の言葉にムッとして」

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2025年02月28日 16:31  日刊SPA!

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東堂ともさん
 日本最高峰の学力を誇る女子校である桜蔭中学校・高等学校を卒業し、東京大学へ進学。卒業後にグラビアアイドルの世界に飛び込んだ東堂ともさん。ただ、本人は「自分では高学歴タレントだと思っていない」と主張し、あくまで独自路線を貫く方針のようだ。掴みどころのない魅力が漂う東堂さんの半生に耳を傾けた。
◆塾に通わず、桜蔭中学へ

――桜蔭中学といえば、名実ともに日本のトップ女子校です。入学に際してかなり勉強したのではないですか。

東堂とも:振り返ると結構な時間を費やしたと思います。ただ、勉強が好きだったので苦にはなりませんでした。私は通塾はせず、通信教育のみで中学受験に臨みました。だから大変だったのは両親のほうかもしれません。

――珍しい経歴ですね。桜蔭中学・高校での生活はどうでしたか。

東堂とも:中学に入学してからも、同級生から珍しがられました(笑)。桜蔭は頭が良いだけではなく、自分の意見をしっかり持っている子が多かったと思います。私は勉強は好きだったけど、確固たる目標はなくて。成績も群を抜いている子が集まっていますから、これまで「少しはできるかな」と感じていた自信は溶けて消えました(笑)。胸を張って賢いなんて、全然言えないですね。

◆将来についてきちんと考えていた同級生たち

――同級生に対して「すごいな」と感じたところは、具体的にはどこですか。

東堂とも:将来像がきちんと描けていたことですかね。偏差値が高いのは当然ですが、人生設計が本当にしっかりしている。たとえば、高2の段階で「将来は医師になって、こんな相手と結婚して、何歳で第一子を産んで」みたいなことを仲良しグループで言い合うんですが、だいたいの子が本当にその通りになっています。ちゃんと達成しているし、そのための努力を怠っていない。尊敬できますね。私は「どこかのお金持ちと結婚して、ゴールデンレトリーバーを飼って、軽井沢の別荘に遊びに行く生活がしたいな」なんて言って、自立志向の強い周りの女子はドン引きでした(笑)。

◆東大へ進学した“不純な動機”とは

――でも東堂さんご自身も、しっかり東京大学に合格され、卒業もしていますよね。まごうことなき“高学歴タレント”です。

東堂とも:私、自分を高学歴タレントだと思っていないんですよね。というのは、高学歴タレントに必須であるクイズの知識とかが全然なくて……。むしろ、どちらかというとクイズがあまり得意じゃなくて(笑)。あんなに知識が豊富な方たちと並べられるような人間ではないんです。それに、東大へ進学した動機もちょっと不純で。

――不純な動機が知りたいです(笑)。

東堂とも:多くの桜蔭生と違って、私は計画性もなければガッツもありません。そんな様子をみかねてか、高2のときに担任から「推薦でいいんじゃない?」と提案されたんです。桜蔭は、ありがたいことに有名難関私立大学などの推薦枠がありまして。ただ、面と向かって「妥協しなさい」と言われている気がして、すごくムッとしたんですよね(笑)。「いや、私は東大に行きます」と宣言して、勉強をすることにしました。しっかり一浪したんですけど(笑)。

◆「東京大学」と書くだけで、書類審査を通過…

――東堂さんのなかに眠っていた桜蔭生らしさがわかるエピソードですね! 一方で、大学生活は時間をやり過ごすようにしてしまったとか。

東堂とも:そうですね、東大に入ったはいいけれど、そこで何かを極めようという意志もなく、サークル活動をするわけでもなく、バイトもしていませんでしたね。高校時代に引き続き、大学時代も友人が「こんなところで働いて、こんな仕事がしたい」と語るのを、純粋に「すごいな」と思っていました。相変わらずそういうのが一切なかったんです。

――学生時代に、今の仕事に関連する出来事はありましたか?

東堂とも:浪人時代に仲良くなった友人の影響で、コミックマーケットに行ったことがあって。いわゆるオタク文化が心地良いなとはそのころから感じていました。ただ、最初から芸能の道に進もうと思っていたわけではなく、一応、大卒後はいくつか企業を受けたんです。

――就職活動はうまくいかなかったのでしょうか?

東堂とも:そうですね、そもそも働く気がないので、見抜かれてしまいますよね。逆に驚いたのは、エントリーシートに「東京大学」と書くだけで、書類審査を通過することです。どこからか切り貼りしてきたような、ゴミみたいなエントリーシートでも、その4文字だけで有名企業も一次審査は通るんです。もちろん、中身がないから面接で全部落ちるのですが(笑)。あのときは「学歴ってすごいんだな」と心底驚嘆しました。

◆「娘が桜蔭に入った」ファンも

――東堂さんが発表される写真などを拝見すると、「頭の良い子がちょっと恥ずかしい姿になりました」という類のものではなく、色気を全面に出していますよね。

東堂とも:構図やシチュエーションを考えて、形にするのは好きなほうかもしれません。限られたリソースをフルに活用して、見ている人を満足させられるかというのは、常に考えています。

――ファンの方たちとの交流も多いとか。

東堂とも:私が学歴を公開しているからか、結構ファンの方のなかにも「実は僕も東大です」「弁護士やってます」って打ち明けてくれる人が多くて(笑)。日常生活で言ったら「なに、自慢?」みたいなことも、私には言いやすいみたいです。印象に残っているのは、「うちの娘、桜蔭に入ったんだよ」と教えてくれたファンの方。不思議な縁を感じました(笑)。総じてみなさん優しい方が多いですね。もう私も33歳なので、ファンの方々からいろいろ心配してもらったりして(笑)。私って学生時代からずっとこの立ち位置だなと、ふと懐かしくなりました。

=====

 類まれな学力に、芸能界に入るほどのルックス。才媛には違いない。でも東堂さんには、こちらを緊張させる苦みのある威厳がまったくない。妬みのない晴れやかな気持ちで相手を認めることができるからだろう。桜蔭入学後は学力面で挫折を知ったという。だが早々に経験した躓きが、丸みを帯びて誰からも愛されるこのキャラクターに繋がった。人生は必ず、捨てる神と拾う神に出会うという。獲得する武器のきっかけは、むしろ挫折のあとにあるのかもしれない。

<TEXT/黒島暁生>

【黒島暁生】
ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki

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