日野自動車、工場敷地の一部売却＝野村不動産に、譲渡益３４０億円

　日野自動車は２８日、本社がある日野工場（東京都日野市）の敷地の一部を、野村不動産に売却したと発表した。譲渡益は約３４０億円で、２０２５年３月期連結決算で特別利益として計上する。日野自はエンジン認証不正に伴う米当局への制裁金支払いなどで財務基盤が痛んでおり、資産売却で立て直しを図る。本社や開発拠点の部分は売却しないが、生産機能は２７年までに新田工場（群馬県太田市）に移管する予定。

　売却した敷地面積は１５万５０００平方メートル。日野工場ではトラック部品を手掛けており、当面は野村不動産側から借りて生産を続ける。日野自は２３年にも、同工場の敷地の一部を三井不動産に売却している。