岩手県大船渡市で26日に発生した山林火災を受け、茨城県は27日、総務省消防庁からの要請を受け、県内の消防隊員約180人を「緊急消防援助隊」として現地に派遣した。陸上で活動する援助隊が県内から派遣されるのは2021年7月の静岡県熱海市の土石流災害以来。消防庁によると、茨城を含め12都県から約1700人が派遣され、現地で懸命な消火活動に当たっている。
県などによると、援助隊員約180人と40台以上の消防車両は27日午後、北茨城市の常磐道中郷サービスエリア(SA)に集合。発隊式を開いた後、岩手県に向かった。
援助隊は27日午後11時25分ごろ、現地に到着。延焼が拡大している大船渡市三陸町の綾里(りょうり)地区を中心に夜通しで活動した。
他県の防災ヘリなどが上空から放水するなか、茨城の援助隊は地上で活動した。取手市や日立市の消防本部によると、派遣された隊員は綾里地区の山林に入り、「ジェットシューター」と呼ばれる水の入ったタンクを背負い、火を消し止める作業を続けた。
ひたちなか・東海広域事務組合消防本部によると、現地に派遣された隊員から「目の前の消火活動を終えても、別の場所が燃え、延焼が拡大している」などと緊迫した様子が伝えられたという。
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援助隊の指揮を執る水戸市消防局などによると、第1陣は3月2日まで活動する予定で、各消防本部は2陣、3陣の派遣に備えている。【西夏生、斉藤瞳】
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