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左:ショールック、右:ロブロックス上のアバター着用イメージ
Image by: FASHIONSNAP/文化服装学院
文化服装学院が、電通グループと米ロブロックス・コーポレーションと共同で開講した「デジタルファッションプログラム」第一期生による卒業制作発表のファッションショーを、2月28日の今日、文化学園遠藤記念館大ホールで開催した。
同プログラムは、3Dモデリストおよびデジタルファッションデザイナーの育成とキャリア機会の提供を目指し、2024年10月に新設。授業では、アパレル業界で使用されている3Dソフトを使用した実践的なカリキュラムを導入しており、デジタル・リアルそれぞれの特性を活かしたファッションデザインのスキルを習得することができる。
卒業制作のファッションショーでは、コース修了を迎えた第一期生21人が、ゲームと制作のための没入型プラットフォーム「ロブロックス(Roblox)」上で制作したデジタルファッションをリアルの作品として制作・再現しランウェイショー形式で披露。隣接する別会場では、デジタルファッションとその世界観を統合的にデザインしたスペースで作品を展示した。
第一期生たちは、今回「マイブランド」というテーマに基づいたコレクションを「リアルファッション」「デジタルファッション」「ロブロックス上のアバター着用イメージ」の3種類で制作。リアルとデジタル、ロブロックス上のそれぞれの特性を活かした生地や質感、デザインを採用したという。そのほか、ロブロックスを活用してデザインした3Dデジタルファッションアイテムや、没入型の展示バーチャル空間「文化服装学院 Fashion Runway:2025年卒業制作」を制作し、ロブロックス上で公開している。
文化服装学院学院長の相原幸子氏は、同プログラム第一期生の修了にあたり、「本校の目標は、学生にトレンドの最前線にいる有利な立場を与えることです。今日、テクノロジーがファッションの制作や利用を民主化し、デジタルと実世界の両方の世界におけるトレンドとファッションスタイルに大きな影響を与えています。未来のファッションブランドは、洋服の縫製を行うことと、洋服をコード化することの両方を行うようになります。そして、文化服装学院の卒業生は、デジタルを駆使する消費者世代の関心に応える、持続可能なグローバルファッションブランドを創出する立場になるでしょう」とコメント。
また、ロブロックスの責任者であるウィニー・バーク(Winnie Burke)氏は、「ロブロックスのテクノロジーを活用して、日本の次世代デザイナーたちが作品を制作できることを大変喜ばしく思っています。文化服装学院と電通との今回の提携を通じて、今後増え続けるプログラム修了生が制作するクリエイティブなデザインを拝見できるのを楽しみにしています」と述べた。