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毎日お買い物をするコンビニでも、食品から日用品まで全方位で値上げラッシュ中! そこで注目したいのが、コンビニでの利用で高還元率なクレジットカードだ。日々のポイ活に有能なクレカ、アプリの利用法を紹介します!
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■コンビニ系クレカのすごいスペック!
今年1月、セブン−イレブンを皮切りに大手コンビニ各社は、おにぎりやお弁当の値上げを決行。おにぎりは20円前後、お弁当は50円前後もアップし、今月からは菓子やアイスも値上げ。さらに5月からは一部のたばこの価格も20円の値上げが予定されている。
そんな定番商品の値上げラッシュが続く中、注目したいのが高還元のクレジットカードやコンビニ各社の公式アプリだ。
これらを支払いに利用して簡単にポイントを獲得できるテクニックを、クレジットカード・ポイントの総合情報サイト『ポイ探』の代表で、100枚以上のクレカを所有する"ポイ活界のレジェンド"の菊地崇仁さんに解説してもらいます!
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――最近、高還元かつ新規加入キャンペーンも強力な通信キャリア系のクレカが注目されています。これらはコンビニの決済でもオトクに活用できるのでしょうか?
菊地 NTTドコモの「dカード GOLD」(年会費/1万1000円)、auの「au PAY ゴールドカード」(年会費/1万1000円)は共に指定された通信料金プランへの加入、その支払いに設定することなどで高還元となるカードです。
dカードGOLDならdポイントが最大11%還元(還元上限:月5000円)になるキャンペーンを行なっていますし、auPAY ゴールドカードはPontaポイントが5%還元(還元上限:月1500円)。
さらに新規入会キャンペーンではdカード GOLDが1万1000円、au PAY ゴールドカードが2万円相当のポイントが還元されます。
――もう、これだけで十分すぎるほどコンビニ無双できるじゃないですか!
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菊地 通信キャリア系のカードはどこの支払いでも高還元となる一方、還元上限があるのも特徴です。コンビニのお買い物で還元枠を使うよりも、ガソリンなどの定期的に発生する支払いに使うほうがオトク度は高いのです。
コンビニはポイ活を行なう環境が最も整っている場所で、実はキャリア系以上にコンビニで高還元のカードが続々と登場しています。キャリア系よりも、こういったコンビニ特化型のカードを利用すべきなのです。
――確かに! コンビニへ行くと、コンビニ系列クレカの広告を見かけますが、これらにはどのような特徴が?
菊地 セブン−イレブンの「セブンカード・プラス」(年会費/無料)は、キャンペーン時、nanacoポイントとセブンマイルを合わせて最大13%還元。「7id」を登録、支払時にアプリ掲示、そして引き落とし口座をセブン銀行に設定することで、通常でも11%の高還元となっています。
――これは異次元の高還元! でも、nanacoポイントって微妙に消費しづらいイメージがあります。
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菊地 セブン&アイグループの支払いに利用できますし、Apple Payの非接触決済にも対応しています。そして、昨年から「nanacoの自動車保険」といった保険サービスも提供が開始され、d、Ponta、V、PayPayポイントなどに近づく勢力となっています。
――では、ローソンのクレカは?
菊地 ローソンには「ローソンPontaプラス」(年会費/無料)があり、ローソンでの買い物でPontaポイントが最大6%還元。ただし6%還元は毎月10日・20日の限定で、公式アプリからのエントリーも必要です。
また、6%還元にするには、ローソンで購入する時間帯にも注意しましょう。毎月10日・20日の16時〜23時59分までが6%還元で、それ以外の時間帯は3%還元になります。そして、ローソン以外の買い物が、いつでもどこでも1%還元となるので、日常で使いやすいカードとなっています。
セブン−イレブン、ローソンどちらも注意点としては、ポイント還元の対象外となる決済があることです。
例えば、たばこの購入や各種電子マネーへのチャージなどはポイント還元の対象外。ですから、5月に値上げが予定されるたばこの実質割引目当てで加入しても残念なことになってしまいます。そして、セブンカード・プラスの場合はApple Payでタッチ決済しても最大10%などの高額還元を受けられないことも要注意です。
――ところで、ファミリーマートのクレカはどうなっているのでしょうか?
菊地 ファミリーマートには、これまで「ファミマTカード」という系列のカードがありましたが、今年1月で新規の加入受け付けを終了。現在、ファミリーマートは同社独自決済である「ファミペイ」があり、カードで高還元というのが難しい状況です。
仮にファミマTカードの後継となる新カードが登場した場合は、コンビニ各社で"還元合戦"が始まるという展開にも期待できます。
■ファミマやたばこも還元されるクレカは?
――週プレ読者にファミマ民が多い現状を考えると、ファミマでも高還元で活用できるクレカが欲しいところ。オススメのカードはありますか?
菊地 「JQ CARDセゾンGOLD」(年会費/1万1000円)はファミリーマートを含むコンビニ各社で永久不滅ポイントを2.5%還元。さらに動画サブスクも2.5%還元という珍しい特典もあります。
「セゾンパール・アメリカン・エキスプレス®・カード」(年会費/年1回の利用で無料)もコンビニ各社で永久不滅ポイントを2%還元。ただし、カードをスマホに登録して、非接触決済であるQUICPayで決済するという条件があります。
「AmazonPrime Mastercard」(年会費/無料)はコンビニ各社で1.5%還元。さらにアマゾンのプライム会員(月額600円、または年額5900円)は、アマゾンでの買い物で2%還元となるのでショッピング用途でのオトク要素が強い一枚と言えるでしょう。
――ファミマ以外のコンビニでより高還元のクレカは?
菊地 「三井住友カード(NL)」(年会費/無料)は支払時にセブン−イレブン公式アプリの提示、スマホのタッチ決済を利用することでセブンマイルを0.5%、Vポイントを9.5%の合計10%還元。ただし、たばこに関しては4月1日より7%の還元となります。
そして、「三菱UFJカード」(年会費/無料)はセブン−イレブンとローソンでグローバルポイントが最大で15%還元となるキャンペーンを行なっています。15%還元を受けるには同社の金融商品である「楽Pay」の登録、分割・カードローンで1万円以上の利用、携帯・電気料金の支払い、スマホのタッチ決済の利用、MUFGカードアプリのログインなどの条件をクリアする必要があります。ただし、カードを利用するだけでも5.5%還元なので、十分に高い還元率と言えるでしょう。
そして、5%還元だと「SAISON GOLD Premium」(年会費/1万1000円)もあります。こちらは永久不滅ポイントでの還元となり、コンビニはセブン−イレブンとローソンでの還元に対応。ゴールドカードとなるので空港ラウンジ無料、旅行傷害保険が付帯しつつ、大手主要映画館で映画料金がいつでも1000円という独自の付帯サービスも魅力です。
■ポイント消費の最適解とは?
コンビニだけでなく、エンタメや普段の決済でもオトク感マシマシのクレカがそろっていますが、ここで気になるのがポイントの消費問題。
dやVポイント、nanacoポイントやPontaポイントなどは対応するアプリやコード決済にチャージしたり、そのままコード決済で利用するのが定番。その一方で、セゾンカードの永久不滅ポイントや三菱UFJカードのグローバルポイントは、どのように消費するのが正解?
菊地 永久不滅ポイントだとJALマイルへの交換がオススメです。永久不滅ポイントは不定期でJALマイルとの交換20%増量キャンペーンを行なっており、今年は3月1日から31日まで開催します。
このほかにも、セゾングループでは『セゾンポイントモール』という永久不滅ポイントを支払いで利用できるショッピングサイトもあり、Apple製品やPlayStation 5もラインナップされています。
永久不滅ポイントとグローバルポイント共に、使い勝手の良いPontaポイントやVポイントへの交換もできますが、交換レートが低いというデメリットがあります。
そこで、オススメなのがAmazonギフトカードへの交換です。例えばグローバルポイントなら、1ポイント=5円として交換でき、その手続きはアプリから簡単に行なえます。永久不滅ポイントの場合は、例えば5000ポイントを交換すると、2万5000円相当のAmazonギフトカードになります。多くのポイントを交換したほうがオトクになる仕様です。
永久不滅ポイントは、そのネーミングから放置されることが多いポイントです。なので、買い物だけでなくJALマイルやAmazonギフトカードに交換して、積極的に消費していきましょう。
――ポイントをためるだけでなく、効率良く消費することも賢いポイ活ですよ!
取材・文・写真/直井裕太