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ユミさんは親切な人だし、私も決して嫌いではないです。けれどユミさんを信じきって「誰にも言われたくない話」なんかをうっかりしてしまったら……大きなトラブルになりそうです。だから私はいつも当たり障りない言葉を返していました。
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しかしそれから数週間後……。小学校の授業参観でユミさんと会った私は、もちかけられたうわさ話の内容に驚きました。ユミさんが学校内で起きた出来事にやたらと詳しくて、まるで自分が実際に見てきたかのように話してくるのです。
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ユミさんのうわさ話は今まですべて、誰かから伝え聞いた話でした。「Zさんから聞いたYさんの言動」とか「Xさんに聞いたWさんの事情」といった内容だったのです。けれどこの日を境に「何曜日の何時にV君のお母さんが学校に来ていたよ」と言うようになったユミさん。その内容はとても事細かで、まるで自分が実際に目にしたかのようだったので驚きました。
けれど学校内で起きたことをどうしてユミさんが知っているの……? たまたま子どもを送りに行ったとかで目にしたのだとしても、職員室でのやりとりなんて広めてしまって大丈夫……? 私は少し背筋が寒くなるのを感じたのでした。
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原案・ママスタ 脚本・物江窓香 作画・ももいろななえ 編集・井伊テレ子