夫と離婚した斉藤由貴、“過去の不倫”との決定的な違いと嘘まみれの関係を待ち受ける“罪と罰”

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2025年03月01日 17:00  週刊女性PRIME

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斉藤由貴

「ヤバい女になりたくない」そうおっしゃるあなた。有名人の言動を鋭く分析するライターの仁科友里さんによれば、すべてのオンナはヤバいもの。問題は「よいヤバさ」か「悪いヤバさ」か。この連載では、仁科さんがさまざまなタイプの「ヤバい女=ヤバ女(ヤバジョ)」を分析していきます。

第110回 斉藤由貴

 女優の斉藤由貴さんが歌手デビュー40周年を迎え、全国ホールツアーを開催するそうです。そのプロモーションも兼ねてでしょう、斉藤さんは2月17日放送『徹子の部屋』(テレビ朝日系)に出演し、3人のお子さんの子育てと仕事の両立に奔走したこと、お子さんが成人を迎えたことでさみしさもあることを明かしました。

不倫における“罪と罰”のバランス

『徹子の部屋』と言えば国民的トーク番組ですから、まさか黒柳さんが「まぁ、あなた、そんなことより、不倫なさったんですってね? どうして不倫がやめられないのかしら」などと聞くわけがない。俳優たち自らプライベートを明かすのは『徹子の部屋』の楽しみとも言えますから、斉藤さんがお子さんの話をするのは当然のことです。

 しかし、斉藤さんのように不倫騒動を起こした人にとっての正念場とは、実は「騒がれなくなってから」のように思うのです。斉藤さんも気を抜くと、逆風がふいてイメージダウンする可能性があるのではないでしょうか。

 ここで斉藤さんの不倫の顛末を振り返ってみましょう。斉藤さんが『週刊文春』に男性医師との不倫を報じられたのは、2017年のこと。斉藤さんは当初は男性はかかりつけ医で、家族ぐるみのつきあいであると不倫関係を否定。しかし、写真週刊誌『FLASH』に自撮りキス写真と、男性が斉藤さんのものとおぼしき下着を被った写真が掲載されたことで、不倫を認めざるをえなくなります。

 斉藤さんはマスコミに向けて男性との関係を清算したことを報告し、相手の家族に謝罪するコメントを出しました。視聴者からのクレームを恐れたのでしょうか、斉藤さんは翌年の大河ドラマ『西郷どん』の出演を辞退したのでした。

 数々の芸能人の不倫を見ていると、世間サマが忘れてくれる不倫と、いつまでも引きずる不倫があることに気付きます。その違いは“罪と罰”のバランスではないかと思うのです。日本に姦通罪はありませんが、不倫というのは倫理的にほめられたことではありませんし、それを肯定するなら、世の中はめちゃめちゃになってしまいます。逆に言うと、それだけの報いを受ける覚悟があるのかが問われており、罪と同じくらいの罰、もしくは罪より少し重い罰を受けるのならば相殺されて許されると思うのです。

 上述したエピソードで具体的に考えてみましょう。斉藤さんの罪とは、
・よその夫と不倫をした
・不倫がバレたら、ウソをついた
・不倫が報じられたことで、あちらの家庭(妻子)に迷惑をかけた。

 と言えるでしょう。

 それに対し、斉藤さんがうけた罰は、
・人に見られたくないキス写真、下着被り写真をさらされてしまった
・不倫相手と別れるはめになった
・仕事にも影響が出て、大河ドラマという大きな仕事を降板するはめになった

 と言えると思います。

斉藤由貴の“過去の不倫”との違いとは

 特に写真の流出は、斉藤さんにとって大打撃だったと言えるのではないでしょうか。斉藤さんはさらなる流出に備えて警察に相談したそうですし、専門家は「民事レベルでプライバシーの侵害および名誉棄損にあたる可能性がある」と違法性を指摘しています。

 SNSでも「いくら不倫が悪いといっても、週刊誌がここまでする権利があるのか」とそのやり方に抗議の声が上がったのでした。男性も斉藤さんも大恥をかいてしまいましたが、重すぎる罰を受けたことで「もういいじゃないか」と事態が沈静化した可能性は否めないでしょう。

 しかし、実は2人の関係は切れていたわけではなかったようです。2023年11月16日号『週刊文春』によると、斉藤さんが不倫相手のクリニックの前で泣き叫び、警察が出動する騒ぎを起こしていたことと共に、相手の男性が離婚していたことを報じています。斉藤さんのせいで離婚したとは言い切れませんが、これまでの経緯から考えると「不倫をして、人の家庭を壊した」とみなされても仕方がないでしょう。

 斉藤さんは独身時代から、歌手・尾崎豊さんや川崎麻世さんとの不倫が報じられ、“魔性の女”と呼ばれましたが、私はむしろからっとしているというか、あっさりした人なのではないかと思っていました。というのは、独身時代の斉藤さんの不倫はすぐバレる脇の甘さ、バレたら即別れて次に行くメンタルの強さ、不倫しても相手の家庭は壊さないという共通点があったからです。

 フィクションの世界には「ヨソさまの家庭を壊したいオンナ、人のパートナーが欲しくなるオンナ」が存在しますが、斉藤さんは相手を奪うわけでもなく、謝罪会見までさせられて恥をかいたわけですから、そういうタイプとは言えないでしょう。トップアイドルの斉藤さんですから、いくらでも恋人は選べるでしょうに、なぜわざわざ既婚者を選ぶのか。ソンかトクかで言うと、確実にソンな恋愛を自分からしているわけで、だからこそ、それほど反感を買わなかったと思うのです。

 けれど、今の斉藤さんは違います。理由はわかりませんが、クリニックの前で泣き叫んでいたというのはちょっとメンタルがヤバい感じがしますし、相手の家庭は壊れてしまった。2023年11月9日号の『週刊文春』によると、相手の男性は財産のほとんどを妻に譲り、お子さんとも会えない状態だそうです。一方の斉藤さんも、実は2024年の春に夫と離婚していたそうで、二人とも独身になったわけですから、もう不倫と指を指される筋合いはないわけですが、民意というものはそう単純ではないと思うのです。

 斉藤さんの過去の不倫と比べると、今回は斉藤さんのウソが目立ちます。不倫を否定した時もそうですし、クリニック突撃事件の際も「ウソの記事をたくさん書かれて、私はびっくりしています。関係が続いていたと思われるのは不本意」とコメントしていますが、2024年10月1日・8日合併号『女性自身』は、斉藤さんが相手の男性の自宅を訪れる様子を報じています。

 どうも今回のお相手には大分執着しているようですし、ウソをついておきながら、週刊誌をなじるような言い方も感じが悪い。斉藤さん名物のからっとした不倫から、ウソと欲にまみれた不倫になりさがっているような気がするのです。

人生最後にして最大の恋なのか

 不倫を風化させるには“罪と罰”のバランス以外にも、“ソンかトクか”も見逃せないポイントと言えるのではないでしょうか。

 今回の不倫で、斉藤さんと相手の男性か得たもの、失ったものを考えてみましょう。まず、相手の男性。人の噂も七十五日と言うものの、医師という信頼される立場にある男性にとって、下着をかぶっている写真が週刊誌に掲載されたことで、信用と名誉が傷つけられたことは間違いないでしょう。自業自得といってしまえばそれまでですが、財産を明け渡し、お子さんとも会えなくなり、かなりの痛手を負ったことは間違いありません。

 一方の斉藤さんは今回の離婚で何を失ったのかというと、何もないのです。夫と別れ、独身に戻ったことで法的に恋愛する権利を得たわけですから、これからは誰と会っても文句を言われません。斉藤さんが『徹子の部屋』で披露したエピソードから考えるなら、不倫騒動があっても親子関係は悪くないのでしょう。この全部うまくいっている、トクしているように見えてしまうことが斉藤さん最大のネックだと思うのです。

 世の中の多数をしめると思われる、悪いことをした人はそれなりの罰を受けてほしいという因果応報信者にとっては、不倫騒動を起こして相手の家庭が壊れているのに、もう片方が仕事に邁進し、恋をして、お子さんとの関係性も良好というのは納得いく結果ではないでしょう。

 斉藤さんのお子さんの水嶋凛さんは女優としてデビューしましたが、今後親子共演などして“仲良し親子”、“いいお母さんウリ”して家庭の匂いをさせると、かえって過去が思い出されて「あなたは楽しそうだけど、あちらの妻子は大変だったと思うよ」と苦々しい気持ちで斉藤さんを見る人も出てくると思うのです。SNSで顕著ですが、トクしている人、恵まれた人に必要以上に厳しい視線がむけられる傾向があることを忘れてはいけないと思います。

 斉藤さんの往年の不倫スタイルを知るものにとっては、今回はらしくないというか、ねちょっとしたヤバい不倫だなという感想を持ってしまいます。それが人生最後にして最大の恋なのか、それとも単なる執着なのか“外野”には判断がつきませんが、やはり今後も彼女から目が離せないと思うのでした。

仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。『サイゾーウーマン』『週刊SPA!』『GINGER』『steady.』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。また、自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む男女の相談に応えている。2015年に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を発表し、異例の女性向け婚活本として話題に。好きな言葉は「勝てば官軍、負ければ賊軍」

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