【瀬古利彦】初マラソンで世界トップに果敢に挑んだ太田蒼生「世界を目指す」度胸にアッパレ

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2025年03月02日 18:28  日刊スポーツ

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東京マラソンで喪章をつけ力走する青学大・太田(撮影・江口和貴)

<陸上:東京マラソン>◇2日◇東京都庁〜東京駅前・行幸通り(42・195キロ)



日本男子は期待の選手が力を出し切れなかった。赤崎と池田は日本記録を上回るペース設定2時間3分の第2集団で走ったけど、30キロ以降に失速してしまった。後半にペースアップする今のマラソンに対応するには、前半いかに余裕を持って走るかが重要。彼らにはオーバーペースだったのかもしれない。もっと地力をつけてほしいね。


後続集団から追い上げて、日本人トップでゴールした市山の粘りの走りはほめてあげたい。自己ベストも大幅に更新したしね。ただ、このレース展開では世界には通用しない。海外勢と戦うには最初から突っ込んで、2時間3〜4分台で走り切る力が必要だ。


まだまだ世界は遠いと感じたレースだった。でも今シーズンは複数の選手が2時間5分台をマークするなど、日本のレベルは確実に底上げしている。東京でもう一声ほしかったけど、2時間3分台が見えてきたという感じはしています。


初マラソンの太田は学生らしく、最初から突っ込んで、世界トップに果敢に挑んだ。無謀とも言えるチャレンジで、本人も最後までいけるとは思っていなかったでしょう。世界のペースを肌で体感したかったのだと思う。このレースの経験を今後に生かせれば、今回のチャレンジも決して無謀ではなかったということになるはず。「世界を目指す」という心意気は伝わってきた。その度胸には“アッパレ”をあげたいね。(DeNAアスレティックスエリートアドバイザー)

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