
【ワッキーウッキーのアメリカトレンドレポ】アメリカ在住歴24年のクックパッドアンバサダー・ワッキーウッキーさんがシカゴより最新トレンドをレポート!アメリカで流行っている食材や、日本でもお馴染みのアノ商品の意外な一面などを現地からお届けします。今回は、アメリカでは定番人気となっている「ラム肉」についてご紹介します。
アメリカのシカゴでは、お肉といえば日本と同じく牛、豚、鶏などが一般的ですが、近年では羊の肉である「ラム肉」もよく食べられています。
日本の一般家庭ではあまりなじみのないラム肉ですが、移民が多いアメリカではラム肉を食べる人も多く、その影響から現在ではアメリカ人も日常的にラム肉をたべる事が増え、ラム肉のレシピも多くみられるようになっています。特に、食の多様性が高い地域や文化圏、大都市ではラム肉の消費が多いと言われています。
ラムと呼べるお肉は1歳未満の子羊の肉を指し、それ以上の年齢の羊肉をマトンと呼んでいます。羊は最も古くから家畜されていた肉用動物で、中東では9,000年前に人間によって飼育され始めたと言われています。
実は、アメリカでも一昔前まではラムは今ほど一般的ではありませんでした。その理由は、独特の匂いや味、硬さがあり、あまりおいしくないと思われていたからです。また、他のお肉より値段が高いこと、1歳未満の子羊を処理するという倫理的なジレンマを感じる人がいること、調理の仕方が分からないこと、アメリカでは牛肉文化が根付いていることなどで、ラム肉は不人気でした。
|
|
しかし、ここ何年かでアメリカ産の柔らかくて甘いラム肉が普及し、霜降りの食感がおいしく臭みも少ないと人気が向上(※2)。今ではシカゴのスーパーのほとんどでラム肉を見つける事ができます。
バリエーション豊富!シカゴのスーパーマーケットで見つけたラム肉いろいろ
実際にシカゴのスーパーを訪問し、どんなラム肉が売られているか調べてみました、すると、日本ではなかなか見れない種類のラム肉をたくさん発見できたので、ご紹介します。
最初のお店は、お肉の種類が豊富といわれている大型スーパー。実際にお肉コーナーに行くと、ほかのお店にはない程のお肉が並び、「凄い!」の一言。
|
|
早速ラム肉を発見。まずは、骨付きの大きなラムチョップ。2枚セットのパックは、食べ応えがあるずっしりとした重さで赤身が綺麗です。
続いて、背中の骨が付いたタイプのバックラム。8本程のセットなので、使う時に自分で個々に切り分けるタイプです。
パーティーやイベント、特別な日に料理する人が多く購入する骨付きタイプは映える見栄えです
シチュー用などに、小さい塊に分けてある骨付きのラム肉もあります。
|
|
骨付きカットタイプはシチューなどの煮込み料理に適していて、煮込んでホロッとさせるタイプ
次に向かったスーパーは、シカゴエリアで一番店舗数が多い人気のお店。こちらにももちろんラム肉は並んでいます。
ラム肉のロインチョップは輸入品で、餌は草を与え、抗生物質や成長ホルモンなどの使用無く育っている100%ナチュラルと強くうたっているステッカーがインパクト大です。
分厚くカットされた豪快なロインチョップはイベント時に大活躍しそうな大きさでボリューミー
次のラム肉は、肩の部分で骨付きの大きな一枚タイプで脂とさし(霜降り)が入っているタイプ。
一枚が大きいのですが薄めにスライスされて扱いやすそうなラムの肩肉はステーキにぴったり
他にも、日本ではあまり見かけない薄いカツ用のラム肉や、ハンバーグやケバブなどに使うラムひき肉も発見。
見た目、鶏、豚のひき肉と区別が付かない綺麗なピンク色をした柔らかそうな見栄えです
最後、3件目のスーパーには、一目でラム肉と分かるよう羊の絵が描かれた緑色のステッカーが付いているブランドが3種類のタイプ別で並んでいました。
このお店には、イスラム教の方でも食べられるHALAL(ハラル)処理を施されたラム肉も。
ラム肉を使って料理したら、食べてみてビックリ!
実際にラム肉を購入し、自宅で色々なレシピで食べてみたので、ご紹介します。
お鍋ひとつでできる簡単スープ。ビーツの甘さとうま味がラムひき肉の独特の風味をまろやかにしてくれます。寒い冬にはピッタリの、ラム肉のコクを楽しめるほっこりスープです。
ラム肉のうま味とコクが凝縮された肉汁を、クリーミーなチーズとミルクで絡めた、パスタ好きにおすすめの一品。ラム肉とチーズの相性が最高!トマトの酸味がさっぱり感を演出しています。
ラム肉の独特の風味を塩コショウ、マスタードのみでシンプルに味わうステーキです。クリスピーなパン粉に酸味のあるマスタードがラム肉とマッチし、自然な味を素朴に楽しめます。
日本ではまだまだ手に入りにくいラム肉ですが、これから日本でもブームが来るかも!?ぜひ手に入れた際には作ってみてくださいね。
【参考】 ※海外のサイトに遷移します
What’s America’s deal with lamb?