公正取引委員会=東京都千代田区 マンションの大規模修繕工事で談合をしていた疑いがあるとして、公正取引委員会は4日、独禁法違反(不当な取引制限)の疑いで、東証プライム上場「長谷工コーポレーション」(東京都港区)のグループ会社「長谷工リフォーム」(同)など約20社を立ち入り検査した。関係者への取材で分かった。
公取委がマンションの大規模修繕工事について調査するのは初めてで、事情聴取を進めるなどして実態解明を急ぐ。
立ち入り先は長谷工リフォームのほか、シンヨー(川崎市)、中村塗装店(東京都品川区)、建設塗装工業(千代田区)など。
関係者によると、談合が疑われているのは、関東地区にあるマンションの大規模修繕工事。マンション管理組合から委託を受けた管理会社などが見積もり合わせや入札を実施する際、長谷工リフォームなどの事業者が受注業者を決めていた疑いがあるという。
こうした行為は数十年前から行われていたとみられ、公取委が詳しく調べる。
国土交通省の調査によると、初回の大規模修繕工事の金額は「4000万〜6000万円」の割合が最も高く、2回目は「6000万〜8000万円」が最高だった。