
東洋大時代に箱根駅伝で活躍し、「山の神」と呼ばれた柏原竜二さん(35)は東京マラソンが行われた3月2日、自身のXを更新。体調不良を押してマラソン大会に出場する行為に警鐘を鳴らしました。
柏原さんは「東京マラソンでチラホラと『ちょっと前に発熱して万全じゃないけど、走ります!』みたいなツイートを何個か見かけたけど、いや、普通にやめなさいよ。と思うのは私だけかしら?」と投げかけ、「取り返しつかないよ?走るなら最後まで隠しなさいよ?体調悪くて亡くなる例だってあるのよ?それを、インフルエンサーたちが斡旋してどうするの?と私はちょっと思うのです」と危険性を指摘しました。
柏原さんの投稿は拡散し、バルセロナ五輪(1992年)の銀メダリスト有森裕子さんも反応。「過剰な無理やチャレンジは、結局健康とは程遠いものになりますので…できれば体も心も良い状態でスポーツはしてほしいと私も思いますし、そうなるために、スポーツは皆さんの日常に共にあるのだと思いますね」とコメントしました。
柏原さんは有森さんに返答する形で、「面白いより心配が勝つ時点でエンタメとしてはダメな気がしています。なんのためにスポーツをするのかは皆さんの思い次第ではありますが、少なくとも我々は『走る楽しさを伝える』、そして『一生懸命の人を応援する』ことが目的であって『体調が悪いと自覚症状があるのに美学として斡旋する』行為は私は肯定することはできません」と思いを共有。さらに「過去大会には心肺停止や亡くなられた方もいらっしゃいます。死んだら何も残らず、いくら自己責任であっても大会には『適切な対応だったのか』と非難の声も上がります。だからこそいま一度、楽しむうえで私も含め最大限の配慮と考慮が必要なんだと思います」と持論を述べました。
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体調不良のまま出場するランナーがいると知ったSNSユーザーからは、「まわりにうつしてしまうという配慮はないのか」「美談にしてはいけない」「撤退する勇気を」「マラソンに限らず、仕事でも学校でも言えることだ」などの声が相次いでいます。