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北海道旭川市で2024年4月、留萌市の女子高校生(当時17歳)が川に転落させられて殺害された事件で、殺人などの罪に問われた旭川市の無職女性(20)=事件当時19歳=の裁判員裁判公判が4日、旭川地裁(小笠原義泰裁判長)で開かれた。被告女性は弁護側の被告人質問で主導的な役割を果たしたとされる内田梨瑚(りこ)被告(22)=殺人などの罪で起訴=が橋の欄干の外側に立った女子高生の背中を押した後、転落したと証言した。
質問前に朗読された被告女性の調書によると、内田被告が押した後、女子高生の姿が見えなくなり、下を向くと橋の下で何かにつかまっている女子高生の手が見えたという。手を伸ばしてひっぱり上げようとしたが届かず、10〜15秒後に「キャー」という悲鳴と「バン」という音が聞こえたと供述していた。
転落の経緯を明かした理由について弁護側から問われると、被告女性は「内田被告から『黙秘しろ』と言われ、(証言すると)何をされるのか分からないので怖かった。でも、内田被告の調書を読んだら作り話ばかりでこのままだと闇に消されてしまう。私だけでも本当のことを話そうと思ったし、内田被告にも話してほしい。それが被害者にできる最低限のことです」と涙声で訴えた。
被害者への思いについても尋ねられ、「本当に取り返しのつかないことをしてしまった。許されるとは思っていません」などと話した。そして、「ごめんなさい。本当にすみません」と泣きながら遺族とみられる人の座る傍聴席に向かって頭を下げた。
また、被害者参加人として出席した遺族の代理人弁護士からは、事件当日の女子高生の気持ちや償いについてどう考えているかなどと質問があった。ほかに、被告女性が昨年11月、女子高生の両親に出したものの、受け取りを拒否された手紙も読み上げられた。【横田信行】
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