
(左から)パーソナリティの山崎怜奈、安野貴博さん
◆安野貴博の揺るがぬ信念
れなち:安野さんはAIエンジニア、SF作家のほかにも、いろいろな肩書きをお持ちですが、ご自身のなかではすべて一貫しているんですよね?
安野:そうですね。自分のなかでは1つのことしかやっていないと思っています。それが何かというと、テクノロジーを通じて“未来ってどんな感じになるんだろう?”っていうことを考えて、それを実装すること。そのために企業を立ち上げてみたり、サービスやアプリケーションを作ってみたり、東京都知事選で政策を作ってみたりしました。
れなち:安野さんは、チャレンジに対する初速が速いですよね。“もし失敗したら?”って思うことはありませんか?
安野:新しいことをすることに対しては、わりとためらいがないタイプですけど、結構チキンなので“失敗したらどうしよう”ってめっちゃ思います(笑)。なので、事前にどういうリスクがあるのかを考えたり、アセスメント(数値的・客観的に評価すること)はきちんとやるんですよ。自分でハンドリングできる範囲のリスクのことしかやっていないので、リスクを取っているように見えて意外とそこまで取っていないんですよね。
◆東京都知事選に出馬した理由
れなち:安野さんは、昨年におこなわれた東京都知事選に出馬されましたが、それはパートナーの黒岩里奈さんに言われた一言がきっかけなんですよね。
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れなち:普通は言わないことですよね(笑)。
安野:その瞬間は“何をおっしゃっているんだろう?”って思ったんですが、よくよく考えてみると“確かにそうだな”と思い直しまして。
れなち:それは、テクノロジーの面で今まで自分がやってきた実績を(政治でも)活かせるんじゃないかと?
安野:まさにその通りで、今は“テクノロジーをどう使うか”っていう意思決定が、社会の形を変えるわけじゃないですか。そうしたときに、実は政治が自分の興味範囲とものすごく合致しているし、今までやってきたことのある種の延長線上にあるなって気づいたんですよね。
れなち:それで「チーム安野」を発足させ、みんなでいろいろ話を聞きに行ったりして、マニフェスト をどんどん更新させていったのですね。あれは、なかなかない形だなと感じました。
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選挙っていろいろな人が注目してくれるから、いろんな議論ができるんですよ。それに、外からもらった意見をうまく取り込んで、より良いものにできるかどうかが重要なはずなんです。しかし、あまりそういうことをしてきた政治家の方がいなかった。そこに私は違和感を持っていましたし、“自分だったらこういうふうにやるぞ!”というのをしっかり打ち出そうと。
れなち:しかも、選挙が終わったらそこで終わりではなく、議論のなかで生まれた意見やチームで得た知識、経験則を本にまとめて共有してくれたじゃないですか。これがすごくありがたいなと思いました。
安野:(選挙中は)ありがたい意見や新しい観点をたくさんいただいたので、これを1回の選挙のマニフェストで終わらせてはもったいない、と思い「1%の革命 ビジネス・暮らし・民主主義をアップデートする未来戦略」(文藝春秋)というタイトルで本を出させていただきました。
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3月3日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2025年3月11日(火) AM 4:59
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<番組概要>
番組名:山崎怜奈の誰かに話したかったこと。
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パーソナリティ:山崎怜奈
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/darehana/
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